ふたば未来学園、創部5年目で初の東北大会へ王手…巨人・鈴木尚広コーチの恩師が指揮

勝利の瞬間、両手を上げて喜ぶふたば未来学園・前川
勝利の瞬間、両手を上げて喜ぶふたば未来学園・前川

◆春季高校野球福島大会 ▽準々決勝 ふたば未来学園5―3福島商(24日・ヨーク開成山スタジアム)

 準々決勝で、創部5年目のふたば未来学園が福島商に5―3で競り勝ち、初の4強進出を決めた。8番・前川翔捕手(2年)が先制打を含む3打数3安打2打点の活躍。相馬で巨人・鈴木尚広1軍外野守備走塁コーチ(41)を育てた遠藤太監督(53)が今年4月に就任し、躍進につなげた。

 まるで優勝したかのように、ふたば未来学園の選手たちが輪になって抱き合い、喜びを分かち合った。昨秋県3位の福島商相手に5―3で勝った遠藤監督は「苦しい試合をものにして勝ち上がって、ものすごくいい経験になっている」。巨人・鈴木コーチの相馬高時の恩師が長い指導者生活で培ったものを、創部5年目のチームに還元中だ。

 監督の教えを受け早速進化を見せたのが前川だ。支部大会後から2番を背負うが、2回1死二、三塁から先制の左前適時打など3打数3安打2打点。守備でも「(相手が)スライダーに合っていなかったからいつもより多めに使った」と明かしたように、巧みな配球でエースの国分渉(3年)を好リードした。

 「真面目で、いろんなことを考えてやっている」と指揮官が評する女房役は、配球など質問を繰り返し、身に着けた。7回、2点を返されなお2死一、二塁のピンチに「以前は怖くて使えなかった」(前川)という右打者の内角へスライダーを投げさせ見逃し三振。嫌な流れを断った。

 ふたば未来学園は東日本大震災や福島第一原発事故からの復興を支える人材育成を目指し、15年4月に開校。野球部はバドミントン部などとともにトップアスリート系列に入るが、グラウンドがなく近くの球場で練習するなど恵まれた環境とはまだ言い難い。その中で自覚を持ち、練習を重ね準決勝まで勝ち進んできた。

 「県大会でしか成長できない部分がある」と話す遠藤監督は、「東北大会でまた見えるものもある。そのチャンスがあるならつかんでいきたい」と決意。東北大会切符を目指し、学法石川との準決勝(25日)に臨む。(有吉 広紀)

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