スポーツ選手に名刺を切る時の緊張感…誠実な第一印象のままだった宮里藍さん

宮里藍さん
宮里藍さん

 新しい環境に身を置く緊張感は心地よい。まずは名刺交換から。選手に名刺を切るタイミングを計りながら、その時を待つのだが、なかなか難しい。目の前にはユニホーム姿の選手。ポケットもない。バッグもない。渡しても邪魔になるに違いない、と考える。次回にしよう、の次回が数か月後になることも。

 第一印象が、その後そのままなことは多い。ゴルフの宮里藍さんは鮮烈だった。2009年にゴルフ担当になった。すでに米ツアーを主戦場としていた藍さんに、ようやく接触できたのは同年8月の軽井沢だった。「報知新聞社の…」とあいさつ。かわいらしいネイルが施された両手で、名刺を受け取ってくれた。あのまぶしいスマイルで「はじめまして。宮里藍です。よろしくお願いします!」。予期していなかったフルネーム回答に誠実な人柄を感じた。

 石川遼は17歳だった。当時からコミュニケーション力が抜群。「報知さんはゴルフ担当何人いるんですか?」。名刺交換からすぐに、会話が展開されていった。ある通信社の記者があいさつをした際には「通信社ってどんなお仕事なんですか?」。頭の回転が速く、会話の糸口を見つけるのが本当にうまい。それは今でも変わらない。

 今年に入り、柔道を担当することになった。代表合宿に行けばメダル候補がずらり。柔道通の記者が「キャラが際立っている」と評した男子90キロ級の向翔一郎の元へ向かった。手渡した名刺を凝視された。視線を上げると「ケイさんですか? メグミさんですか?」。一気に緊張は解けた。想像を超えてきたリアクションに、こちらのモチベーションは上昇中だ。名刺交換とは「これから社を代表して、取材をさせてもらいます」との決意表明の場。東京五輪まで1年と少し。選手の全力に、全力で向き合いたい。

 ◆高木 恵(たかぎ・めぐみ)北海道士別市出身。1998年報知新聞社入社。整理部、ゴルフ担当を経て、2015年から五輪競技を担当。16年リオ五輪、18年平昌五輪を取材。

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