滝川西・山崎、初完封で全道切符 強打クラークを封じた

4安打完封の滝川西・山崎(カメラ・清藤 駿太)
4安打完封の滝川西・山崎(カメラ・清藤 駿太)

◆春季高校野球北海道空知地区▽代表決定戦 滝川西1―0クラーク(19日・砂川市営)

 北海道7地区で代表決定戦が行われ、10地区16代表が出そろった。空知地区は、滝川西がクラークを1―0で撃破。先発のエース右腕・山崎琳久(りく、3年)が、強力打線を相手に高校初の完封勝利を飾り、2年ぶり14度目の全道切符をつかんだ。全道大会(27日開幕)の組み合わせ抽選会は22日に行われる。

 心は熱く、頭は冷静に―。1―0で迎えた9回2死一塁。長打が出れば同点の場面で、滝川西の山崎はそう胸に語りかけた。最後の打者を左飛に打ち取り、小さくガッツポーズ。今春4戦24得点のクラーク打線相手に、散発4安打で高校初の完封勝利を飾り、「ヒヤヒヤしたが、優勝できて良かった。みんなが守ってくれたおかげ」と表情を緩めた。

 しびれる展開にも顔色ひとつ変えなかった。130キロ台前半の直球を内外に投げ分け、60キロ台のスローカーブで打ち気をそらす。5回以降は毎回走者を得点圏に背負いながらも、「絶対に点はやらない、という思いだった」。冷静に要所を締め、5回1死二塁で1番・渡辺聖一塁手(3年)の左越え適時二塁打で奪った1点を守り抜いた。

 負けん気が強い。だが反面、相手のヤジなどにいら立ちを隠せず、マウンドで自ら崩れることも少なくなかった。昨秋の全道大会初戦は札幌大谷に2―5で惜敗。9回7安打5失点を喫し、「追い込んでるのに勝負に行ったり、力んで制球を乱してしまった」。最後まで、冷静に投げきることができなかった。

 先輩の教訓が胸に響いた。この日朝、小野寺大樹監督(42)は17年夏の甲子園出場した元エース右腕・鈴木愛斗(現北海道ガス)を引き合いに出し、山崎に「愛斗はよくノートに“心は熱く、頭に冷静に”と書いていたぞ」と伝えた。鈴木も通った道だと知った右腕は「味方から信頼されないと」。周囲の騒音もシャットアウトした。

 鈴木らは17年春の地区代表決定戦でクラークを2―1で下し、夏は甲子園出場を決めた。そして、今春も代表決定戦で難敵を撃破した。小野寺監督は言う。「今の3年生の雰囲気は2年前に似ている。なんとか、甲子園の土を踏ませてあげたい」。“吉兆”も頼りに、夏へ弾みをつける。(清藤 駿太)

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