大塚圭宏、28年ぶり五輪へエイト専念

都内と埼玉の境である荒川で練習に取り組むNTT東日本・大塚
都内と埼玉の境である荒川で練習に取り組むNTT東日本・大塚

 ボート全日本選手権の対抗エイト(2000メートル)が23日から埼玉県の戸田漕艇場で行われる。NTT東日本・大塚圭宏(25)=沼津工出=は5分30秒台の日本記録を出し、4連覇を達成することを誓った。W杯(10日~12日、ブルガリア)は舵手なしペアで日本代表に選出されたが、出場辞退。五輪では92年バルセロナ大会以来出場のないエイト専念を決め、2020年東京大会を狙う。

 東京五輪出場へ、エイトの第一歩は戸田漕艇場から始まる。大塚は「全日本4連覇を成し遂げ、NTT東日本のメンバーで東京五輪のエイトに出たい」昨年から5人メンバーが変わるが、入社1年目からV3に貢献し、大きなフィジカルが売りの男を中心に引っ張る。

 体重制限なし(オープン)の花形種目エイトは東京五輪での出場枠は7で、開催国枠なし。日本としても92年バルセロナ大会以来五輪の出場はない。8月の世界選手権(オーストリア)と来年5月の世界最終予選(スイス)で東京五輪切符を狙うが、日本協会が派遣するかは現在未定。現在の最高タイムは17年に出した5分44秒53だが、世界の強豪と勝負するには5分30秒台前半が必要。「全日本で30秒台さえ出れば、世界選手権にいけるはず」と意気込む。

 昨年アジア大会(ジャカルタ)は舵手なしペアで高野勇太(NTT東日本)と銅メダル獲得したが、同種目でのW杯出場(5月)を辞退。所属の林邦之監督(61)は「計算すると他の種目よりエイトの方が五輪の可能性が高い」。大塚もチームのメンバーとの挑戦を選び、全日本エイトを優先した。

 日本のボート界を変える挑戦でもある。欧州では五輪種目スリム化のため軽量級(男子は選手各人72・5キロ、平均体重70キロ以下)を除外する考えが強い。日本軽量級は創設された96年アトランタ大会から全五輪に出場するが「日本にオープン種目での道を作らないといけない」と決意がにじむ。

 中学時代は軟式テニス部だったが、「せめて県大会に出たい」と沼津工時代にボートを始めた。すると高3の時、全日本ジュニアのシングルスカルに初出場初優勝。同年に世界ジュニア(英国)にも出場し「シンデレラボーイといわれた」男のボート界の未来をかけた戦いが始まる。(山田 豊)

 ◆ボート競技 水上直線コースでオールを使いボートを漕ぎ競う。カヌーと逆で、進行方向に背中を向けて漕ぐ。東京五輪は男女ともシングルスカル、舵手なしペア、ダブルスカル、舵手なしフォア、クオドルプルスカル、エイト、軽量級ダブルスカル(いずれも2000メートル)で行われる。リオ五輪にあった男子軽量級舵手なしフォアがなくなった。

 ◆エイトの五輪代表への道 東京五輪の出場枠は7つ。男子は04年米国、08年カナダ、12年独、16年英と大会ごとに五輪王者が変わってきた。8月の世界選手権で5つの出場枠が決まるが、林監督によると「世界の強豪と比べると厳しい」という。現実的には来年5月の世界最終予選で最後の2枠を狙う。

 ◆大塚 圭宏(おおつか・よしひろ)1993年7月29日、函南町生まれ。函南東中、沼津工高を経て日大へ。4年時に全日本選手権エイト優勝。16年NTT東日本入社後、同種目3連覇しているため個人としては“4連覇中”。178センチ、82キロ。A型。独身。

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