井上尚弥、統一戦消滅のピンチ…でも宿敵・ドネアの前で倒す

15日、世界戦の会見場にマスク姿で現れた井上尚弥(右手前=ロイター)
15日、世界戦の会見場にマスク姿で現れた井上尚弥(右手前=ロイター)
WBSSバンタム級トーナメント
WBSSバンタム級トーナメント

◆プロボクシング 世界戦▽ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ バンタム級準決勝 WBA王者・井上尚弥―IBF王者・エマヌエル・ロドリゲス(18日、英スコットランド・グラスゴー、SSEハイドロ)

 【グラスゴー(英国)16日=飯塚康博】WBA世界バンタム級王者・井上尚弥とIBF王者エマヌエル・ロドリゲスとの試合が団体王座統一戦として認められないことが濃厚となった。IBFが格上のWBAのスーパー王者としか統一戦を認定しないためで、井上尚はWBA王座を保持しながら挑戦者としてリングに立つことになる。また、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)決勝に駒を進めている世界5階級制覇ノニト・ドネア(36)=フィリピン=が視察に訪れることが分かった。

 念願の団体王座統一戦が、直前になって暗礁に乗り上げた。井上尚とロドリゲスの試合は、WBA王座がかけられず、IBF王座のみがかかったタイトルマッチとなることが濃厚となった。井上尚の所属ジムの大橋秀行会長(54)は「統一戦は認められないことになりそうです」と語った。

 IBFが井上尚が持つWBA正規王座より格上扱いのスーパー王座(現在はドネア)としか団体統一戦を許可しないというのが理由。井上陣営も無敗王者同士の対決とあって、統一戦認定を求めてきたが、交渉を断念する方向だ。

 決定すれば、井上尚はWBA王座を保持したまま、挑戦者としてロドリゲスと戦う。統一戦実現が不透明だった約1か月前、井上尚は「統一戦かどうかは関係ない。強い相手とやれればいい。どちらが勝つか分からない試合をしたい」と話していた。他団体の対抗王者であるロドリゲスと拳を交えることに喜びと価値を置いてきた。

 今回のグラブは挑戦者カラーの青で、頂点を意味する金色がポイントにあしらわれている。井上尚が勝てばWBAとIBF王座の2つタイトルを持つことができる。勝負師としてのプライドをかけてビッグマッチに臨む。井上尚は計量が翌日に迫った16日、ホテル内で調整に努めた。

 一方、ドネアがグラスゴーを訪れ試合を視察することが決まった。関係者によると、昨年11月のWBSS1回戦で敗れた元WBA世界バンタム級スーパー王者バーネット(英国)が17日(日本時間18日)に英ベルファストで行う再起戦を観戦し、翌日、井上尚―ロドリゲス戦に足を運ぶという。

 ドネアは4月のWBSS準決勝で同級5位ヤング(米国)を6回KOで下し、一足先に決勝に進出した。リング上で「私とナオヤとの間にも言葉にできない尊敬が存在する」と語るなど対戦を熱望している。井上尚は大物ライバルの前で存分に拳をふるう。

 ◆団体王座統一戦の規定 IBFは原則、他団体の筆頭の王者との対戦に限り、統一戦開催を認めている。WBAはスーパー王者、正規王者の独自の2頭体制を取っており、この場合、スーパー王者が筆頭とみなされる。井上尚―ロドリゲス戦は、WBA王座をかけられないことになれば、勝敗により、IBFのみタイトルが移動する。現状の規定では、井上尚は勝つとIBF王座を獲得し、WBAと2冠を保持できる。ロドリゲスは勝つか引き分けで2度目の防衛、負ければ王座陥落となる。

 ◆団体王座統一戦が認められなかった主な日本人王者の世界戦

 ▼渡辺二郎 1984年にWBAスーパーフライ級王者の渡辺がWBC王者パヤオ(タイ)と対戦。WBAは統一戦と認定せず、試合直前にWBA王座をはく奪。試合は渡辺の判定勝ち。

 ▼長谷川穂積 2010年にWBCバンタム級王者の長谷川が当時国内未公認のWBOの王者モンティエルと特例での統一戦を計画も認められず、モンティエルが挑戦者として対戦し、4回TKO勝ち。

 ▼亀田和毅 15年にWBOバンタム級王者の亀田がWBAバンタム級正規王者マクドネル(英国)と統一戦を目指したが、WBOが格上のWBAスーパー王者としか統一戦を認めなかったため、亀田がWBO王座を返上して挑戦。試合は判定負け。

 WBSS準決勝、井上尚弥VSロドリゲスは19日早朝よりWOWOWで生中継!

 同日午前11時からは、ヘビー級タイトルマッチ・デオンテイ・ワイルダー戦も先行ライブ配信。詳細はこちら

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