貴景勝休場、靱帯損傷で全治3週間「大丈夫です」…名古屋いきなりカド番も

貴景勝の名古屋場所までの日程
貴景勝の名古屋場所までの日程
右膝の検査のため病院に入る貴景勝(右)
右膝の検査のため病院に入る貴景勝(右)

◆大相撲夏場所5日目(16日・両国国技館)

 新大関・貴景勝が「右膝関節内側側副靱帯(じんたい) 損傷で約3週間の加療を要する」との診断書を日本相撲協会に提出し、5日目から途中休場した。新大関の休場は現行のカド番制度(1969年以降)で8人目。再出場は厳しく、名古屋場所(7月7日初日・ドルフィンズアリーナ)はカド番大関で臨むことになりそうだが、都内の病院を受診後、「大丈夫です」と気丈に振る舞った。一人横綱の鶴竜、大関復帰を目指す関脇・栃ノ心と平幕・朝乃山の3人が全勝を守った。

 痛々しくも、貴景勝は自分の力で歩いた。4日目の御嶽海戦で、右膝を負傷。一夜明けたこの日の午前8時過ぎから都内の病院で約1時間、精密検査を受けた。結果は右膝の内側靭帯の損傷で全治約3週間。師匠の千賀ノ浦親方(元小結・隆三杉)に電話で伝え、自ら休場を申し出た。その後協会に診断書を提出し、自身2度目の途中休場が決定。膝が曲がらないよう歩き、松葉づえは使わず表情も変えなかった。大関昇進の口上で述べた武士道精神を大事にする22歳は「大丈夫です」と言い切った。

 思わぬアクシデントだ。電話を受けた師匠は「無理に出て相撲人生を終わらせるわけにはいかない。ゆっくり時間をかけて治していく」と再出場をさせない方針を示した。この日は複数の病院で診察。手術を含めた治療法も未定で今後、医師らと相談する。師匠によると貴景勝は、痛めた場面を「投げを打った時に、グリッと音がした」と話したという。患部の腫れと痛みが引いてから再度、磁気共鳴画像(MRI)検査を受ける。千賀ノ浦親方は「先生がいいですよと言えば徐々に、下半身から。慌てずにやっていく」と説明した。

 5日目から全休すれば、新大関場所は3勝2敗10休。次の名古屋場所をカド番で迎える。カド番制度ができた69年名古屋場所以降、過去7人が新大関場所で休場したが、うち5人は翌場所で勝ち越した。同じく新大関で途中休場した九重親方(元大関・千代大海)は「ショックだと思うけど、気持ちは次の場所に持っていないと。けがを治せば怖いものはないと思う」と期待した。

 昨年春場所で右足を痛めて以来の途中休場。この時も「みんなが味わっている勝ってうれしい、負けて悔しいの感情が得られなくてきつかった。取り残された気分。この気持ちは忘れてはいけないな」と食事、体のケア全てを見直した。復活した夏から6場所連続で勝ち越し、うち5場所はいずれも2ケタ白星を挙げた。

 当面は自宅で安静にする方針だ。10日時点で貴景勝にかけられた懸賞申込数は、断トツ1位の340本。大関・高安(田子ノ浦)に倍以上の差をつけていた。夢の綱取りに向けた勢いは、一度止まった。座右の銘は、「臥薪嘗胆」(がしんしょうたん=目的を達成するために苦労を重ねる)。つらく苦しい経験が、より強くしてくれるはずだ。(大谷 翔太)

貴景勝の名古屋場所までの日程
右膝の検査のため病院に入る貴景勝(右)
すべての写真を見る 2枚

スポーツ

報知ブログ(最新更新分)

一覧へ
NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請