【二宮寿朗の週刊文蹴】日本代表、「良いコンディション」を必然に

西野朗氏
西野朗氏

 ロシアW杯から間もなく1年を迎える。視線を後ろではなく、前に向ければ次のカタールW杯まであと3年。今秋からアジア予選もスタートする。

 ベルギーに2点差をひっくり返された苦い経験でロシア大会は終えたものの、選手たちのコンディションは非常に良かった。躍進の背景に、徹底した体調管理があった。

 選手の疲労度を日々チェックし、起床時心拍数や血液検査などのデータは西野朗監督に届けられた。疲労が強くなっていると判断されたら練習のボリュームが抑えられた。

 日本代表のコンディション調整は簡単ではない。多数を占める海外組はプレー先が何か国にも及び、出場機会もそれぞれバラつきがある。個別対応こそが重要だった。20年にわたって日本代表をアスレティックトレーナー、コンディショニングコーチとして支えてきた早川直樹氏(現長崎フィットネスコーチ)はのちにこう語っている。

 「調子がいい選手は練習をやりたがるので、我々の方でブレーキをかけることもありました。逆にアクセルを踏んでもらうこともある。今の選手たちはスポーツ医科学を学んでいろんな情報を持っている。そんな彼らを納得させるだけのものが我々にも求められる」

 納得させる指標となるのが個々のデータだと早川氏は強調していた。「持久力や回復力などを把握できるヨーヨーテストをやっておくのもいいし、可能ならばJISS(国立スポーツ科学センター)でさまざまなデータも取っておきたい。例えば、けがから回復過程にある選手がどれほど戻っているのか。判断材料を多く持っておくことに越したことはないので」

 個別対応がより求められる時代へ―。U―20W杯(23日開幕)や南米選手権(6月14日開幕)でも選手個々のデータを可能な限り、集めておくべきだ。「いいコンディション」を必然にするための準備は既に始まっている。(スポーツライター)

サッカー

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請