栃木・鬼怒川には鬼怒川漁協組がアユ95万尾を放流した。稚魚は鹿児島・鶴田ダム湖産と三重・七色ダム湖産を親魚としたダム湖産のハイブリッド系と呼ばれる人工産だ。鶴田ダム湖産は縄張り意識が強く、七色ダム湖産は冷水病に強く、成長も良いと言われる。「両方の性質を持つ稚魚を放流して好釣果につなげたい」と同漁協組は考えている。
水量は4月下旬からの降雨で平水に回復、鬼怒川本流では増水気味となっている。放流後の水量も安定しているので、アユの成育にも期待が持てる。同漁協組では、環境省や農林水産省などとの事業でカワウ駆除対策を実施した。駆除後はカワウの飛来数が減るなど効果が現れている。これにより「食害が減り、アユ自体の警戒心も薄れ、動きも活発になって来ている」と同漁協組関係者は言う。