「何を言われても打ち続ける」 堂安がオランダで磨き上げた、世界と戦うための武器

日本代表MF堂安律
日本代表MF堂安律

 フローニンゲンの日本代表MF堂安律(20)が、12日のフォルトナ・シッタルト戦で今季5点目を挙げた。後半8分、右サイドからドリブルで中央へ進入すると、思い切り左足を振り抜いて約25メートルのミドルシュートをねじ込んだ。この得点が堂安にとってリーグ戦で実に15試合ぶりの得点。この鮮やかな一撃に、あらためて「これでおれは世界と戦う」という彼の意地を見た気がした。

 日本代表として親善試合を戦った3月22日のコロンビア戦。堂安は3本のミドルシュートを放ったが、1度も枠をとらえることができず、試合も0―1と敗れた。パスという選択肢もあった中で、強引にシュートを放った堂安の判断を「無謀だ」と非難する反応もSNS等にはあった。しかし堂安は「何を言われても、おれは打ち続けますよ」と断言した。

 その理由は明快だった。

 「オランダに行って、ドリブルが人より長けていると思ったことはない。パスも世界で脅威になるほどかどうか、分からないところはある。その中でパンチ力、一発の振りはトレーニングの時から特徴かなと感じている。そこは負けていないと思っているので」

 そんな堂安の左足を、日本代表GK東口は“代表ナンバーワン・シューター”に挙げていた。

 「実戦的なシュートのパワーでいうと、やっぱり(堂安)律が一番かな。パワー、スピード、両方がある。ファーもニアも、どっちもシュートコースとして持っている。ぎりぎりまで我慢して、しっかり狙って打てるし、枠にくる確率も高い。あと(ゴールが)見えたら打つっていうイメージがある。Jリーグでは見えても打たない、というのは多い。そんなにパンチのある選手は少ないので。やっぱりGKとしては、打たれると嫌っすよ」

 広いシュートレンジ、思い切りの良さは日本人の中で“希少種”と言える。オランダでの2シーズン目となった今季は、その左足を警戒されることは増えた。それでもゴールが奪えない期間も、堂安は自らの射程距離でゴールが見えれば、思い切りよく左足を振り抜くことをやめなかった。相手がミドルを警戒してDFが食いついてくれば、ゴール前にできたスペースに潜り込んでチャンスを広げる。そんなプレースタイルを、この2年間で堂安は確かに築き上げた。

 今季は残り1試合。フローニンゲンで過ごした2シーズンでは、日本人離れしたパンチ力と、日本人らしい俊敏性や運動量が合わさったスタイルで中心選手に上り詰めた。オフにはステップアップを狙う堂安にとって、15日の次戦・エメン戦は、欧州挑戦をスタートさせたこのクラブでのラストゲームになるかもしれない。オランダでは十分に通用することを証明した武器を、次はどの国、どのクラブが求めるのか注目したい。

(サッカー担当・金川誉)

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