サニブラウン、日本人2人目9秒台 東京エースだ!日本記録「そのうち切れる」

サニブラウン・ハキーム
サニブラウン・ハキーム

 サニブラウン・ハキーム(20)=米フロリダ大=が11日、米アーカンソー州フェイエットビルで行われた大学南東地区選手権の100メートル決勝で、日本歴代2位の9秒99で優勝した。20歳2か月での9秒台は、同種目の世界記録保持者ウサイン・ボルト氏(32)の21歳8か月より早く、日本勢では17年9月に9秒98の日本記録を出した桐生祥秀(23)=日本生命=に続き2人目。同種目の20年東京五輪参加標準(10秒05)突破一番乗りで、自身初の五輪代表入りへ前進した。

 一度は10秒00を示した計時が9秒99に変わり、サニブラウンの表情は緩んだ。自己記録を0秒06縮める日本勢2人目の9秒台にも「正直、そんなに速く走っている感じはなかった。いつも通りの走りをしてフィニッシュした感じ。(9秒)99なんで誤差かな」と冗談めかした。今季9秒台は世界で4人目。東京五輪前年に、ボルト氏よりも早く「10秒の壁」を破った。

 鋭く立ち上がり、後半の競り合いでは歯を食いしばって先頭を死守した。課題だったスタートは重点強化した部分。これまで低く保とうとしていた上体を、自然に起こして加速する走りを磨いた。「無理やり伏せているのと、気持ちよく加速につなげるのとでは大きな違いがある。技術的なことをたたき込まれ、いい走りが癖になる練習をしてきた。それが生かせたレースだった」。3月には室内60メートル日本記録タイの6秒54をマーク。死角がなくなった大器の飛躍は必然だった。

 17年秋から拠点を置く大学生活にもなじんだ。陸上部の仲間と一軒家で共同生活。大学食堂が休みの土日は自炊もする。「空揚げはみんなから評判が良かった。オフは部屋で映画を見たり、ゲームをしたりして過ごしている。米国の自由な雰囲気が好き」。0秒01差に迫った日本記録も「そのうち切れるんじゃないですか」と言ってのけた。

 東京五輪の参加標準を破り、自身初の五輪切符に大きく前進。今秋のドーハ世界陸上で表彰台争いも現実味を帯びる。次戦は23日からの全米学生選手権東地区予選(フロリダ州)。「全米学生選手権、日本選手権(ともに6月)とつなげていければいい。全米学生選手権で100メートル、200メートルの2冠ができれば」。16年リオ五輪の100メートルは28人の9秒台スプリンターが挑戦したが、決勝に進めるのは8人だけ。日本人が男子短距離で世界と渡り合う。そんな夢を託せるのが、サニブラウン・ハキームだ。

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