【プチ鹿島のプチ時評】平成は決して終わっていないのです

プチ鹿島
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 新聞を12紙購読中の私は「サンデーステーション」(テレビ朝日系)で読み比べコーナーをやらせてもらっています。

 先日のテーマは“令和予想記事”について。

 打ち合わせの時に各紙を見ながら、ふと「では平成の予想記事はどうだったのだろう?」と思ったのです。令和はどうなるか分からないけど私たちは平成の結果は知っている。予想の答え合わせができる。新聞の面白さは過去への探検もできることだ。

 さっそく調べてみると平成元年(1989年)1月15日の朝日新聞に「『平成』を占う」という記事があった。大手企業の課長さん50人へのアンケート結果が載っていたのですが、平成予想の3位は「衰退」12%。2位が「現状維持」24%。注目の1位は64%という圧倒的多さで「一層繁栄」。ああ…今この時点で読むとしみじみします。

 でもバブルに浮かれているのかと思いきや、アンケートをよく読むと決してそうでもない。日本経済の今後の課題として「アジア諸国の追い上げ」「外国人労働者問題」を挙げている人がいるし、「政治不信が募り、社会は求心力を失う」と答えている人もいた。

 逆に楽観的な考えの人の答えを読んだら「よほどの天変地異がない限り、世界で最も安定した時代を日本は築ける」とありました。災害が多かった平成ですので何とも言えない気持ちになったのです。一寸先は闇という当たり前の確認をした思いでした。

 そんな気持ちで改めて令和時代を予想する各紙記事を読んでみると、令和2年には「5Gサービスが本格的に開始」とか令和27年には「AIが人間を超える」などまさに近未来がズラリ。しかし一方で予測年表の令和23年から33年の項目には「東京電力福島第1原発の廃炉完了」という文字があったのです。年表のかなり後半に載っていました。しかも、あくまで「予定」です。SFみたいな技術革新が予想される令和ですが、その長すぎるスパンの「予定」を見たら一気に現実に戻されました。

 お祭りムードの改元でしたが、平成は決して終わっていないのです。

(お笑いタレント、コラムニスト)

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