女優・寺島しのぶ(46)の日仏ハーフの長男・寺嶋眞秀(まほろ、6)くんがこのほど新聞初のインタビューに応じた。今年は3、4月と東京・歌舞伎座に連続出演。その堂々とした舞台姿で注目を集めた。どんな男の子なのだろうか。
「(舞台で)緊張? どうして? しないよ。セリフ? 意味が分からなくても覚えるのも、言うのも楽しい」
返ってくる反応は無邪気そのもの。3月は「盛綱陣屋」で盛綱の子・小三郎を、4月は「実盛物語」で太郎吉と、子役で難易度の高いとされる大役を演じた。ともに片岡仁左衛門(75)と共演する機会に恵まれた。
「見えをもっとビシッと、とかたくさん教えていただきました」
大人に囲まれて過ごすだけでも大変そうだが…。
「どうして? 疲れないよ。全然」
公演中に幼稚園の卒園式、小学校の入学式があって多忙だったが「全然平気」。学校では「友達もだいぶ増えた。給食はビーフカレーがおいしい」と楽しい様子。4歳の時、将来の夢は「仮面ライダーかサッカー選手」だった。今は「当ててね」と言うと、いきなり立ち上がり全身でボールを蹴る動きと何やら両手に試験管を持つようなしぐさを見せた。
「サッカー選手か実験する人。動物と水の生き物を研究して新しい生物を誕生させたい」
生物学者的な夢を明かすと、隣にいた寺島は「えーっ、何なの、それ?」と初耳の様子。歌舞伎俳優の夢は「半分くらいなりたいかな」とのこと。舞台に出た2か月間に顔つきも少し変わったという。天性の華やかさ、まん丸の大きな瞳に腹式呼吸で鍛えたよく通る声、メンタルの強さがある印象。寺島は「仁左衛門さんと共演させていただけてありがたいです」といい「幼いながらも、その舞台で演じる自分の役がどういう存在なのか、を少し考えるようになっている。でも今は自由にノビノビと育ってくれれば十分」。
歌舞伎座を頑張ったごほうびは自転車だったそう。「でも、あれはママじゃなくて、パパが買ってくれたんだよ」と鋭いツッコミ。今日、12日は母の日。父親譲りの芸術家肌な一面もあり「何がいい? ちょっと創作するかな」と大人っぽい言葉でプレゼント準備に入っている。
◆寺嶋 眞秀(てらじま・まほろ)本名はグナシア・寺嶋眞秀。2012年9月11日、東京都生まれ。6歳。父は仏人アートディレクター、ローラン・グナシア氏。名前の由来は古事記ヤマトタケルの「大和は国のまほろば(すばらしい所)」と祖父・尾上菊五郎の本名「秀幸」から。17年5月、歌舞伎座「團菊祭」の「魚屋宗五郎」で酒屋のでっち役で初お目見得。今年1月の国立劇場にも出演した。身長121センチ、体重23キロ。