見えにくくなった「NGT事件」の本質

山口真帆
山口真帆

 10連休で話題だった今年のゴールデンウィーク。5日、6日はAKBグループの大握手会を取材した。

 休日なのに早朝から列を作るファンと、その熱気に応え続けるメンバー。デビューから10年で国民的アイドルにまでなった同グループの人気の原点を実感した。

 この2日間は、昨年12月にファンの男性から暴行され、18日の公演でNGT48を卒業する山口真帆(23)にとって最後の握手会。特に6日夜は最後に山口があいさつをするとあって、ファンがずっと残っていた。

 話を聞くと、思いが伝わってくる。握手会では山口とファンが直接会話が出来るが「世間話に終始することで、まほほんに事件の話題を意識させたくなかった」と真顔で話す男性。「まほほん(山口)は僕らを気遣って泣かないようにしていたんです」と話しながら自分が泣いている男性もいた。

 NGT事件では山口の発信方法がセンセーショナルだったこともあり、ファンやネットメディアを中心に運営会社・AKSへの批判が集中している。一方の主張だけに乗り、黙っている側をたたく現在の状況は健全ではないが、運営が沈黙を続ける限り変わりそうにない。

 だが振り返ると事件が世間を騒がせた根幹にあったのは、ファンがアイドルの自宅玄関まで押しかけたこと。さらにファンがアイドルと同じマンションに部屋を借りていたこと。これらの事実に対する衝撃だったと思う。

 「アイドルとファンの距離のバランス」がテーマだったはずが、世論の加熱で「山口側と運営側」または「山口グループと別グループ」など様々な対立軸が生まれ本筋が見えにくくなってきた。運営側の関係者も「何をすればよいのか」と頭を抱える。

 山口の卒業公演まであと1週間になった。第2の山口を生まないためにも、いま一度冷静になって騒動の本質を考えないとファンもアイドルも不幸になるのではないか。会場の熱気を見てそう感じた。(記者コラム)

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