【ロッテ】開幕ベンチスタートからスタメン奪取 不屈の男・鈴木が欠かせない理由

スポーツ報知
2回1死一、二塁、鈴木大地が右前適時打を放つ

◆ソフトバンク1―9ロッテ(10日・ヤフオクドーム)

 ロッテ・鈴木大地内野手(29)が「2番・DH」で出場し今季3度目の猛打賞と2打点でチームの4連勝に貢献した。開幕はベンチスタートだった男が不屈の魂でけん引している。

 高々と舞い上がった打球は勢いよく伸びて中堅フェンス手前で弾んだ。鈴木は勢いよく一塁を蹴って楽々と二塁に到達した。8―0と大量リードで迎えた5回2死二塁で左腕・川原の直球を捉え、この日2打点目。左翼席から沸き起こる「ダイチ・コール」に右手を挙げて応えた。

 初回にも先頭の荻野が四球を選んで出塁すると右前打で一、三塁とチャンスを広げて先取点につなげた。「エンドランのサインでタイミングよく打てました。結果に的に点も入ってくれた。その後の(4回の)四球もですけど全員、調子がいいのでつなげば何とかなる」と強調した。

 2回1死一、二塁の場面では武田のスライダーを振り抜き右前に運び、3点目を挙げた。

 今季はレアードと新助っ人・バルガスの加入で開幕戦の出場機会がなく、15年から続いていた連続試合出場は「532」でストップした。チームは楽天に逆転勝ち。試合後、他の選手たちは興奮冷めやらぬ“お祭りモード”だったが、背番号7は悔しさを押し殺してバットを持って室内練習場へと直行。「いつか出番が来る時」に備えて黙々と打撃マシンを向き合った。

 開幕前には出場機会を増やすために外野手用のグラブを用意。首脳陣に「どこでもやります」と決意を示した。4月中旬からは試合前の練習で左翼の守備にも挑戦し献身的なプレーでチームを支える。打っては今季3度目の猛打賞で打率は2割9分8厘にまで浮上した。

 「スタートした時からそうですけど、今やれることを全力で100%やろうと思っている。目先の目標は立てていない。1日、1試合、1打席をやり切ろうという気持ち。心を折らないでここまでやって積み重ねてこられている」と大地。これからもひたむきに突き進む。

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