ロッテ・藤原恭大、結婚は20代のうちに「パッとして野球に集中したい」…新木優子がタイプ

スポーツ報知
ロッテ・藤原恭大(カメラ・森田 俊弥)

 昨年、甲子園を沸かせた金の卵たちが「プロの壁」に挑戦中だ。18年ドラフト1位で3球団競合の末、ロッテ入りした藤原恭大外野手(19)も注目ルーキーの一人。球団54年ぶりとなる高卒新人開幕スタメンで鮮烈なデビューを飾ったが、現在は2軍で牙を研ぐ毎日を送っている。「走・攻・守・顔」“4拍子”そろった近未来のスター候補が、プライベートや自分の現在地について大いに語った。

 2リーグ制後の球団高卒新人野手では1965年の山崎裕之(7番・遊撃)以来、54年ぶり3人目となる「1番・中堅」での開幕スタメンを勝ち取った。だが、1軍では6試合で19打数2安打の打率1割5厘、0本塁打、2打点。プロの壁を痛感した。

 「自分には力がない中で開幕スタメンで出させてもらえた。実力で出られたわけではないですけど、これからの期待度を(井口監督が)考えて出させてもらえたと思っている。これから活躍してスタメンをつかめるように、今の状況を理解して一日一日を大切にして力をつけたい」

 1軍で得たものは「喜び」よりも「苦しみ」の方が多かった。143試合を戦えるだけの体力とメンタルを鍛えることが先決だと捉えている。

 「技術的にもですけど、特に体力的には全くついていけなかった。『今日もしんどいな』とか『また試合か』という気持ちがあった。気持ち的に全然ついていけなかった。プレッシャーも少しはありましたけど、『しんどかった』という一言に尽きますね」

 8日のイースタン・日本ハム戦では昨夏の甲子園決勝で対戦した日本ハム・吉田輝(金足農)とプロ2度目の対戦。初回先頭では左前安打を放ち、2打数1安打だった。中日・根尾、広島・小園と合わせて「高校BIG4」とは今後も対戦がある。ともに切磋琢磨(せっさたくま)していきたい思いも強い。

 「高校ではみんな、高校球界の“顔”としてやってきて、お互いを高め合ってきたと思っている。根尾とは同じチーム(大阪桐蔭)で2人でチームを引っ張っていくという意識を持っていた。吉田、小園も他のチームでも名前が売れている選手で、小園とは(枚方ボーイズで)一緒にやっていて自分とタイプも似ていたので、お互いプロに入るためにという感じでやっていた。今はたまにしか連絡は取ってないですけど、最初のうちは同じ高卒で注目度も高くてニュースで活躍を見てたりしました」

 以前は「自分が世代で1番に」との思いがあったが、心境の変化もあった。

 「今は自分が1番になりたいという気持ちは全くない。今のレベルで世代の1番になっても全く意味がないと思っている。20代の後半や30歳ぐらいになった時に本当にすごい選手になっていたら、(子供たちや他の若い選手たちから)『藤原選手みたいになりたい』と思われると思う。今のレベルではそう言える選手は(BIG4の中で)誰もいないと思う」

 注目度も高く、グラウンドの外でもドラ1の“洗礼”を浴びた。遠征の移動中にはファンが新幹線の中に入ってきてサインを求めてきたり、一部のメディアには自分の意図と違うことを記事にされたことも。周りに左右されない“たくましさ”も身についてきた。

 「野球で精いっぱいなのに、それ以外でこういうことがあって精神的にもきついこともあった。今はなるべく意識しないようにしています。本当に今は大変ですね。プレーに影響することはないですけど、一度、全く自分が言ってないことを書かれたりしたこともありましたね。自分のコメントの一部だけを切り取って違うことを書いている記者もいた。仕方がないのかなと思って無視しましたけど(苦笑い)」

 連日、2軍の本拠地・ロッテ浦和には藤原目当てに老若男女問わず大勢のファンが来る。

 「毎日、多くのファンの方に試合を見に来ていただいて刺激になっています。プレゼントの中でビックリしたものは服とかですね。『DIESEL』のTシャツとか、ベルトとかもらいましたね。手紙では『高校の時から応援していました』という内容のものがあったり。手紙は全部読ませてもらってますよ」

 6日に19歳になったばかりだが、自分なりの結婚観を持っている。

 「野球の結果次第ですけど、20代のうちに結婚はしたいなと思います。早く結婚しておいた方が楽かなと(笑い)。30代だと(周りから)『遅いな~』とか言われそうですし。パッと結婚して野球に集中したい。清楚(せいそ)な感じの女性がタイプで、芸能人でいうと女優の新木優子さんですね。この前、ネットフリックス(動画配信サービス)でドラマを見ていた時に、奇麗だなと思って調べてみたら新木優子さんでした。脚が好きなので、スラッとしている人が好きです」

 一方で、「ファッションには興味がない」という若者らしくない一面も。

 「この服も全部、親が選んだやつですね。自分で服を買いに行くこともないです。休みの日にしてみたいこと? ゆっくり寝たいです(笑い)」

 今後、スター街道を歩むであろう若武者は、将来の夢である「トリプルスリー」を達成できる体を理想に求める。

 「今は2つの道で迷っています。山田哲人さん(ヤクルト)のような体重はそこまで重くないですけど、本塁打も打てて、スピードもある体か、柳田悠岐さん(ソフトバンク)のような大きな体をつくって豪快でスケールの大きな選手になるのか、どちらが合っているのか悩んでいる」

 悩みは尽きないが、現段階では体づくりがテーマ。柳田を目標にすると決めた。

 「現時点では柳田さんのような体を目指していって、自分に合わなかったらまた(方針を)変えようかなと。これからまた、安打を量産するのか、本塁打を量産するのかとか(目標が)変わってくるとも思う。まだまだ自分のプレースタイルが分からない。1年後どうなっているのか楽しみですね」

 元号が変わり、令和元年となった。今季中の昇格と1軍での初アーチも頭の片隅にある。

 「本塁打は打ってみたいですね。でも、今1軍に上がっても意味がないと思う。じっくり力をつけてからです。2軍で数か月やったことを再確認する場にしたい」

 井口監督が「走・攻・守そろった貴重な選手。今の野球界を見てもそういう選手はあまりいない。華もある」と評価する逸材。藤原本人は目を輝かせながら理想の選手像を口にした。

 「グラウンドの中ではどこでも目立てるようにしたい。何年か後にはワンプレー、ワンプレーでファンを魅了できるような選手になっていたいですね。それが小さな頃から目標にしてきたことなので」

 ロッテのダイヤの原石はどんな輝きを放っていくのだろうか。(ペン・長井 毅)

 ◆藤原 恭大(ふじわら・きょうた)2000年5月6日、大阪・豊中市生まれ。19歳。原田小1年から「園和北フレンズ」で野球を始める。豊中五中ではボーイズリーグの「枚方ボーイズ」に所属。大阪桐蔭では1年夏からベンチ入り。昨夏の甲子園では史上初となる2度目の春夏連覇を達成。2年連続高校日本代表。高校通算32本塁打。家族は両親と兄。181センチ、80キロ。左投左打。年俸1500万円。

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