【楽天】苦悩のドラ1辰己「やっと出た」プロ初アーチ、三木谷オーナー「大きく育って」

3回2死、辰己が中越えにプロ初本塁打を放つ(カメラ・宮崎 亮太)
3回2死、辰己が中越えにプロ初本塁打を放つ(カメラ・宮崎 亮太)

◆西武4―8楽天(6日・メットライフドーム)

 楽天のドラフト1位・辰己がプロ初アーチを放った。西武戦で、初めて2番で起用され、1点を追う3回に本田のカットボールを豪快にバックスクリーンへ運んだ。2日連続で視察した三木谷オーナーも大絶賛。楽天は、ゴールデンウィーク(GW)は12球団で“最弱”となる2勝7敗に終わったが、最後にニューヒーローが現れた。

 苦しんだ分だけ、喜びも大きかった。辰己が捉えたボールは、高々と上がってバックスクリーンへ消えていった。3回、プロ初アーチが逆転勝ちの起点となる同点弾となった。「やっと出たっていう感じですね。素直にうれしいです」。ベンチに戻ってナインの祝福を受けると、自然と表情も崩れた。

 外れ1位とは言え、巨人など4球団が競合した即戦力。田中、オコエらと激しい外野の定位置争いをしながら開幕1軍の座をつかんだが、打率2割8厘と結果が出ずに4月22日に2軍落ち。「ごちゃごちゃになっていて冷静になれていなかった。自分の打撃を見失っていた」。立命大で関西学生連盟史上2位【注】の122安打を放ったヒットメーカーも悩みが尽きなかった。

 ファームで原点回帰した。「自分のタイミング、ポイントで数を打つことで、しっくり来る感触があった」と、練習時間以外でもバットを振り続けた。2軍にいたのは10日間で「悔しかったけど自分には力がないと再確認できた。少しでもレベルアップ出来た」。持ち味でもある中堅、逆方向への当たりも戻ってきた。

 2日連続で視察に訪れた三木谷オーナーも「すごいね。振りが速い」と絶賛。さらには笑顔で「大きく育ってほしい。走攻守そろった期待の星」と上機嫌だった。平石監督も「見事なホームラン。チームにとっても大きな1点になった」とたたえた。

 GWは2勝7敗。5つあった貯金はなくなり借金生活も経験したが5割に戻した。小学生時代は「友達が少なくて…」と大型連休でも独り公園に向かい、地面に打席の形に線を引いて素振りを欠かさなかった辰己。ライバルの田中、オコエに結果が出ない中で、頼もしい一振りだった。(安藤 宏太)

 【注】同連盟史上1位は123安打で関学大の田口壮(現オリックス1軍野手総合兼打撃コーチ)が記録。

 ◆辰己 涼介(たつみ・りょうすけ)1996年12月27日、神戸市生まれ。22歳。藤原台小1年から「神戸北リトル」で野球を始め、3年から「大淀ボーイズ」でプレー。有野中では硬式の「神戸三田ドジャース」に所属。社(やしろ)高では1年秋からベンチ入り。立命大では1年春からリーグ戦に出場した。180センチ、74キロ。右投左打。年俸1500万円。

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