小出監督に才能を見いだされた渡辺康幸監督「人生が変わった」

渡辺康幸氏
渡辺康幸氏

 多くの名ランナーを育てた佐倉アスリート倶楽部の小出義雄さんが24日に80歳で亡くなり、中学時代に小出さんに才能を見いだされた住友電工の渡辺康幸監督(45)は「私の人生を変えてくれた」という恩師の死を悼み、同時に感謝の気持ちを明かした。

 千葉・市船橋高で保健体育教員を務め、陸上部を指導していた小出さんは1986年の全国高校駅伝でチームを優勝に導いた。同じころ、千葉市立花園中で頭角を現し始めた渡辺監督に市船橋高への入学を勧誘。「小出監督に『君なら日本一の高校生ランナーになれる』と言われ、その気になった。それで、市船橋高への進学を決めました」と渡辺監督は話す。ただ、1989年に渡辺監督が市立船橋高に入学する前年に小出さんは教員を辞職し、実業団リクルート監督に転身。「入学した時、もう、小出監督はいなかったですが、小出監督に言われた言葉は心の支えになりました」

 渡辺監督は全国高校駅伝ではエース区間の1区で2年連続区間賞に輝き、1万メートルでは日本高校記録(当時)をマーク。小出監督の“予言”通りに日本一の高校生ランナーに成長した。鳴り物入りで早大に進学。箱根駅伝などで大活躍した。現役引退後は指導者として奮闘。早大監督時代の2010年度には母校を学生駅伝3冠に導いた。

 「小出監督の“しゃべり”は魔力です。選手のやる気を引き出すことにたけています。多くの選手が小出監督の魔力によって人生が大きく変わったと思います。私はそのひとりです。心から感謝しています」

 小出監督の“しゃべり”という魔力によって、陸上の世界で生きていくことになった渡辺監督は深く頭を下げた。

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