阿部一二三「これからは兄らしいことを」…リレーコラム

阿部一二三
阿部一二三

 全日本選抜体重別選手権は決勝で負けてしまいましたが、自分の柔道、自分のスタイルは出し切れたと思います。調子は悪くなく、途中少しけがをしてしまうシーンはあったんですが、今回の試合で感じられたことがたくさんありました。

 2017年に世界選手権で初めて優勝してから、試合をするたびに、ちょっと自分の技がバレているなとか、スタイルを前より研究してきているなと感じていました。ただ、今回はそれがなかった。気にならなかったというよりも、それ以上に自分の柔道を出すことに集中できていました。

 その一番の理由は気持ちの部分だと思います。今回は自分の柔道を絶対に出し切ってやろうと、それだけを考えて稽古もしてきました。世界選手権で優勝してから、そういう気持ちで試合できたのは初めて。結果はついてこなかったけど、今後につながる試合になったのかなとは感じましたね。

 4月から妹の詩も日体大に入学してきました。妹の活躍には刺激を受けるし、僕自身も頑張らないといけないなと思わせてくれる存在です。海外に行っていても結果は気になりますし、兄妹で出た昨年の世界選手権もモニターで見ていました。ライバルではないですけど、2人で切磋琢磨していけたらいいなと思います。

 高校まではずっと一緒に生活していましたが、兄らしいことがなかなかできなかった。特に妹が中学生になってからは、学校が家から遠かったので、朝練があれば5時起きで頑張っていて。帰ってくるのも僕の方が早いことが多かった。時間が合わなくて、家で会話をする機会も少なくなっていました。

 これからは身近にいるので、柔道も含めて兄らしいことをできればいい。大学生活も初めてで、慣れないこともあると思う。困っていたら助けたり、たまには一緒に食事に行ったりとか、僕にできることがあれば協力できたらいいと思います。

 ◆阿部 一二三(あべ・ひふみ)1997年8月9日、神戸市生まれ。21歳。6歳で柔道を始め、神戸生田中から神港学園高に進み、2014年に66キロ級で男子史上最年少の17歳2か月で講道館杯を制覇。日体大に進学した16年から全日本選抜体重別選手権、グランドスラム東京大会をともに2連覇。世界選手権は17年の初出場から2連覇し、19年も代表入り。得意技は背負い投げ。168センチ。

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