【オリックス】3年目右腕・榊原、球団育成出身初の白星 コーチから叱責受け号泣バネに

プロ初勝利を挙げた榊原(左)は増井からウィニングボールを受け取る
プロ初勝利を挙げた榊原(左)は増井からウィニングボールを受け取る

◆オリックス6―4日本ハム(17日・京セラドーム大阪)

 オリックスはプロ3年目の苦労人・榊原が初勝利を挙げた。育成出身としては球団初の白星。試合後は病床の父に届けるウィニングボールを力強く握りしめた。主砲の吉田正も3戦4発となる援護射撃。開幕6戦目まで未勝利と出遅れたチームは借金を1に減らした。

 右飛を見届けると榊原は大きくグラブを叩き、雄たけびを上げた。3点リードの5回2死満塁。自身の750万円の約37倍、年俸2億8000万円を誇る中田に立ち向かった。1ストライクから、この日最速148キロの直球で追い込んだ。「割り切って低めに投げました」。最後は127キロのスライダーで仕留め、勝利投手の権利を得た。6回1失点で球団の育成出身投手で初の勝利を挙げた。

 ようやく白星をつかんだ。昨季は開幕直前に支配下登録されたが、5試合の登板で未勝利。今季は7日の楽天戦(京セラD)で勝ち投手の権利を得ながら、抑えの増井が9回に3点のリードを追いつかれた。この試合も同じく3点リードの9回に守護神が登板。ベンチで祈るように見つめるなか、1点を返されて、なおも2死一、三塁。最後は杉谷が三振に倒れると、また大きくほえた。

 キャンプ序盤では焦りも出た。2月27日の韓国・斗山戦(SOKKEN)で3回2失点。思った投球ができず、ふてくされた態度を見せると、降板後に高山1軍投手コーチに球場裏に呼び出された。顔を近づけられ、「お前なんていらない。プロをなめているのか」と叱責された。最後には「期待しているから言うんだ」と諭され、号泣した。ここから覚悟を決めてシーズンに臨んだ。

 お立ち台では「育成からでもできると見せたい。僕が勝つと盛り上がる。2ケタ勝ちたいです」と宣言した。チームも4位に浮上し、借金完済まであと1勝。西村監督は「まず5割を目指す。明日をいかに取りにいくかしか考えていません」と語気を強めた。オリの育成の星がさらなる高みを目指す。(牟禮 聡志)

 ◆榊原 翼(さかきばら・つばさ)1998年8月25日、千葉県銚子市生まれ。20歳。浦和学院(埼玉)では2年春に甲子園に出場したが登板機会はなし。3年夏は埼玉大会4回戦で敗退した。2016年の育成ドラフト2位でオリックス入団。昨年3月に支配下登録され、5試合0勝0敗、防御率3.50だった。180センチ、90キロ。右投右打。年俸750万円。

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