【東都大学2部】亡き弟のためにも…国士舘大・高部が2部通算100安打、4年春初戦でスピード達成

2回1死一塁で右前安打を放ち、2部通算100安打を達成した国士舘大・高部
2回1死一塁で右前安打を放ち、2部通算100安打を達成した国士舘大・高部

◆東都大学2部リーグ 国士舘大3―2東農大(16日・大和スタジアム)

 今秋ドラフト候補の国士舘大・高部瑛斗(あきと)中堅手(4年=東海大甲府)が東農大戦で右前安打を放ち、東都大学リーグ2部通算100安打を達成した。

 2点リードで迎えた2回1死一塁の第2打席。カウント2ボール1ストライクから引っ張り、痛烈に一、二塁間を破った。3年秋まで99安打。50メートル5秒8の1番打者は、4年春初戦で大台にスピード到達も「100本は意識していなかった。通過点だと思います」。記念のボールも手にしなかった。

 戦国東都の2部通算最多安打は東農大・陽川尚将(阪神)の109本とされ、1部最多は中大・藤波行雄(元中日)の133本。東京六大学で通算最多131安打の明大・高山俊(阪神)が3年秋までにジャスト100本だった。高部は「140本。大学で誰もいったことがないくらいまでに到達できるように」と果てしない領域を見据えた。

 プロ8球団16人が視察し、最多7人態勢のDeNA・吉田スカウト部長は「2部でも100安打は大したもの。野球センス、スイング力を感じるし、足も肩もある」と称賛。巨人・青木スカウトは「振る力があり、身体能力が高い」と熱視線を送り、ソフトバンク・荒金スカウトは「左打者としては辰己(楽天)、近本(阪神)に似たタイプ」と素材の高さを評した。

 亡き弟にプロ入りを誓った。高部が東海大甲府2年の冬に、弟・晴斗さんの白血病が判明。「初めは高校を卒業したら、野球を続ける気がなかった。弟の病気が分かって、どうにか、自分の野球を見せてあげるためにはテレビに出るしかない、甲子園に出るしかないと思った」。3年夏に願いをかなえ、国士舘大に進んだ16年秋。晴斗さんは16歳の若さで亡くなった。

 高部は「弟のためにもプロを目指す」と1年春から2部全79試合連続フルイニング出場を継続する。1年秋には右手小指を骨折しながら、グラウンドに立ち続けた。元オリックスの辻俊哉監督(39)も「ストイック。休みの日も後輩を連れて、体を動かしている」と舌を巻く。高部は「自分は大した選手じゃないから、毎日バットを振っています。中学から1日も欠かしていないです」。安打を積み重ね、天国の弟に晴れ姿を届ける。

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