【清水】平成最後の静岡ダービーで今季初勝利 ヨンソン監督、最下位脱出「努力は報われた」

前半36分、頭で先制点を決める鄭大世(左から3人目=カメラ・武藤瑞基)
前半36分、頭で先制点を決める鄭大世(左から3人目=カメラ・武藤瑞基)
後半13分、追加点を奪う北川(左)
後半13分、追加点を奪う北川(左)

◆明治安田生命J1リーグ第7節 磐田1―2清水(14日・静岡)

 清水エスパルスはジュビロ磐田を2―1で下し、7試合目で今季初勝利を挙げた。前半36分、FW鄭大世(35)が先制弾。後半13分にはFW北川航也(22)の公式戦3戦連続ゴールで加点した。平成最後の静岡ダービーを飾り、最下位を脱出した。ホームで清水に13年以来の敗戦となった磐田だが、ルクセンブルク代表FWロドリゲス(23)が2戦連発。元トルコ代表DFエレン(27)との攻撃に収穫を得た。静岡ダービーの公式戦通算は清水の26勝6分け31敗。

 待ちに待った瞬間がやってきた。清水は終盤、圧倒的に押し込まれながら耐え抜いた。ホイッスルと共に、声にならない叫びがこだまする。テセも立田も泣いていた。負ければクラブワーストを更新する開幕7戦勝ちなしの危機。トンネルを抜けたヤン・ヨンソン監督(58)は「努力は報われた」と目を細めた。

 フィールド最年長のベテランが奮闘した。前半36分、テセは六反のゴールキックをDFと競り合う。クリアが大きく浮いた所を豪快に頭でぶち込んだ。「最高でした」。拳を何度も振り上げ、腹の底からほえた。前半、左耳から出血。試合後6針縫ったほどのケガだったが、ポストプレーを含め存在感を見せ続けた。

 J2降格した15年からサッカー手帳を持ち歩く。「イライラした時、むかついた時にどう考えていたかを残しておこうと」。うまくいかない時はそっとページを開き、自問自答する。周囲に原因を求めていた自分に気付き、また前向きにトライする。そんなサイクルができた。

 テセからエースの座を引き継いだ若武者も続いた。後半13分、MF中村が相手パスをさらい前へ。反応した北川がGKとの1対1を制し、左足で決めた。「ただの1勝じゃない」。ジュニアユースから清水一筋のストライカーは昨年に続くダービー弾で宿敵を沈めた。

 悩み、もがいていた。本来は華麗なターンでDFを置き去りするのが持ち味。だが今季は味方を生かそうとするあまり、なりを潜めていた。チームも上向かず、批判の声も耳に入る。「上に行く人、代表に行く人は通る道。みんな乗り越えて大きくなってる」と自分に言い聞かせた。

 6日のF東京戦前、六反から言われた。「航也が取らなくていい。チームが勝つことを第一に考えれば」。肩の力がすっと抜けた。同戦から公式戦3戦連発。「言ってもらえるのは恵まれてる」。公私に慕うアニキに感謝した。

 後半26分に失点したがMF竹内主将を中心に円陣を組み、下を向かなかった。終盤は“サンドバック状態”でもゴールだけは割らせなかった。逆転負けした前節のF東京戦後、涙していた立田は「責任を感じていました」。1週間前とは真逆の意味で再び目を赤くした。

 16位に浮上し、次は20日にホームC大阪戦。北川は「もっと上に行く」と誓った。遅れて開花した清水の桜はこれから咲き乱れる。(武藤 瑞基)

試合詳細
前半36分、頭で先制点を決める鄭大世(左から3人目=カメラ・武藤瑞基)
後半13分、追加点を奪う北川(左)
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