2月発売号で東邦・石川昂弥を表紙にしていた「報知高校野球」 編集長が明かす、その決断の理由

報知高校野球2019年3月号の表紙
報知高校野球2019年3月号の表紙
報知高校野球2019年5月号の表紙
報知高校野球2019年5月号の表紙
東邦・石川昂弥
東邦・石川昂弥

 センバツ高校野球を東邦(愛知)が制した瞬間、報知高校野球がインターネット上で話題に上がった。“センバツ完全ガイド”として2月6日に発売した3月号の表紙が、東邦のエースで主砲の石川昂弥主将(3年)で、大会展望では優勝候補の筆頭に東邦を挙げていたからだった。「すごい」「さすが」「おめでとう」「お見事」「予言書みたい」などなど、少なくとも私が編集長となってから最も多くのお褒めの言葉をいただいた。

 とてもうれしいが、何だかくすぐったく「それほどのことでも…」が率直なところだ。春夏通じて史上初の2発&完封を決勝でやってのけた石川の大活躍は、もちろん我々の期待を大きく上回るもので、正直、驚いた。しかし、入学直後の本誌17年7月号に注目1年生として早々と登場した逸材。今センバツも屈指の好選手で、3月号に掲載した「2019センバツ注目選手番付」は、石川、星稜(石川)のエース右腕・奥川恭伸、横浜(神奈川)のエース左腕・及川雅貴(ともに3年)の3横綱。石川は当初からかなり有力な表紙候補で、大きな決断などでは全くなかった。

 3月号と同時期に発売された他の高校野球誌の表紙が奥川ばかりだったことと比較されているようだが、本誌は既に奥川を1月号の表紙にしていた。スタッフからは「3月号も奥川で」や「奥川と石川」「奥川と及川)「奥川、及川、石川の3人」などの意見も出た。その中で“石川単独”を決めたのは「平成最初の甲子園を制した東邦が、最後も優勝するんじゃないか」の予感があったから。石川の父・尋貴さん(47)は東邦OBで、平成最初の甲子園大会だった1989年センバツを制したエース左腕・山田喜久夫(元・中日)ら同級生のチームメートをスタンドから応援していた。実は私も同学年で、隣県の高校球児だった。だから元木大介(現・巨人コーチ)を擁した上宮(大阪)に延長10回2死走者なしから奇跡の逆転勝ちした決勝は、鮮明に覚えている。その平成最初の甲子園出場校で、最後となる今センバツに選出されたのは東邦1校だけ。因縁を感じた。

 東邦が優勝すれば、センバツ優勝回数も、センバツ通算勝利数も、同県の最大のライバル校・中京大中京を抜いて単独トップになるのは、昨年も同様だったが初戦敗退していた。“1年待って”平成最後の甲子園にも東海王者として出場、中京大中京は出ない。お膳立ては、できていると感じた。そして“出来過ぎ”のような結果で、平成最後の甲子園大会は幕を閉じた。親交のある平成元年センバツ優勝メンバーが、アルプススタンドで後輩の優勝を見届け、LINEしてきた。「あれからちょうど30年。甲子園で同窓会ができて最高だよ。こんなこともあるんだね。奇跡だよ」。だから高校野球は面白い。(「報知高校野球」編集長」日比野哲哉)

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