小出義雄氏、佐倉AC代表を勇退…高橋尚子、有森裕子ら育てた名伯楽

2000年シドニー五輪で金メダルを獲得した高橋尚子(左)を祝福する小出監督
2000年シドニー五輪で金メダルを獲得した高橋尚子(左)を祝福する小出監督
小出氏が育てた主な選手
小出氏が育てた主な選手

 2000年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子らを育てた佐倉アスリート倶楽部(AC)の小出義雄代表(79)が3月末日をもって指導者を勇退したことが31日、分かった。15年間育成に携わった実業団・ユニバーサルエンターテインメント(UE)との契約が満了を迎えたことに加え、近年は体調が優れず入退院を繰り返していた。指導者人生は54年に及び、平成の日本長距離界に数多くのメダルをもたらした。

 複数の関係者によると、小出氏は近年、体調を崩しがちで入退院を繰り返していた。2~3年前からは心臓にペースメーカーを装着していたという。その影響もあって、現場での指導回数が減少。さらに、昨年はUEがドーピング問題で17年全日本実業団女子駅伝優勝が取り消されるなど、心身共に疲弊。UEとの契約満了というタイミングも指導者引退を決意させた。

 小出氏は1965年から23年間は教員として高校生を育成し、その後は実業団の女子ランナーを指導。バルセロナ五輪銀、アトランタ五輪銅の有森裕子、97年アテネ世界陸上金の鈴木博美、そしてシドニー五輪金のQちゃんこと高橋尚子らを世界の頂点に押し上げた。適性を見抜く眼力と熱い指示で知られ、豪放磊(らい)落で人懐こい性格によって選手と固い信頼関係を結んだ。

 01年に小出氏の地元に設立した佐倉ACはクラブチームとして運営し、委託を受けた実業団の選手を育ててきた。全日本実業団女子駅伝では育成に携わった豊田自動織機が08年大会で、UEが12年大会でそれぞれ初優勝。トラックから駅伝、マラソンまで幅広く結果を残した。

 佐倉ACは存続するが、現時点で新たな指導委託を受ける予定はないという。小出氏は引退後は体調面を最優先するものの、佐倉を拠点に活動を続けるUEへのアドバイスなど、関わりたい考えを持っているという。

 ◆小出 義雄(こいで・よしお)1939年4月15日、千葉・佐倉市生まれ。79歳。山武農高卒業後は家業の農業に従事していたが、3年後に順大に進学。箱根駅伝は1年5区10位、2年8区3位、3年8区5位。卒業後は市船橋高の監督として全国高校駅伝を制し、88年にリクルートRC監督に転身。97年から積水化学女子陸上部監督に就任し、鈴木博美や高橋尚子を育成した。01年6月に佐倉アスリート倶楽部を設立。家族は妻と3女。

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