◆広島5―0巨人(29日・マツダスタジアム)
大瀬良大地投手(27)が11三振を奪う力投で8回無失点。初の開幕投手の大役で完璧な仕事をこなし、チームは2年連続で開幕戦を勝利した。
昨季までの盟友・丸を4打席4三振に仕留めた。初回は内角のカットボールで空振り三振。4回は外のカットボールで見逃しK。6回は丸の頭に全くインプットされてなかったであろうカーブを振らせて空振り三振。8回は1点リードながら1死一、二塁の外角低めにズバッと直球を投げ込み、見逃し三振。続く岡本も空振り三振に封じた。
圧巻の丸斬り。昨季の最多勝右腕は「内角を攻めるときは甘くならないようにと思っていました。対戦経験がないので、打席の数を重ねながら反応を見ていました。お世話になった先輩。抑えることが恩返しだと思って投げました」と対決を振り返った。
バッテリーを組んだ会沢の好リードも光った。完璧な丸への配球について「スコアラーの方が良く研究してくれた。1本も打たせなかったのが大きい」と、007として巨人キャンプで目を光らせた裏方の貢献を強調した。
大瀬良は11奪三振について「カットボールが良かったのかな。真っすぐのような軌道から曲がったので、あれだけ振ってくれた。出来過ぎだと思います」と照れ笑い。7回を終えて投球数は107球を数えたが、その裏の打席に立った。「(自分でも)行く気がありましたし、佐々岡コーチも『行かすぞ』と言ってくれた。意気に感じました」と8回のマウンドも吉川尚、坂本に連打を浴びながらゼロに抑えた。緒方監督は「野手があの姿を見たから、8回の攻撃(4得点)につながった」とエースの気迫の投球をたたえた。