【センバツ】東邦・石川が11奪三振で完投 “根尾のテーマ”に乗ってタイムリー

8回2死、山崎を空振り三振に抑え、ガッツポーズしながらベンチへ戻る東邦・石川(カメラ・岩下 翔太)
8回2死、山崎を空振り三振に抑え、ガッツポーズしながらベンチへ戻る東邦・石川(カメラ・岩下 翔太)

◆第91回センバツ高校野球大会第4日 1回戦 東邦3―1富岡西(26日・甲子園)

 平成最初&最後の大会での優勝を狙う東邦(愛知)は、主砲でエースの石川昂弥(3年)が富岡西(徳島)を相手に9回1失点、11奪三振の好投。打っても、友情応援に駆けつけた大阪桐蔭のブラスバンドが奏でる“根尾のテーマ”に乗ってタイムリーを放つなど、2打点の活躍で勝利に導いた。広陵(広島)は河野佳(3年)が、自己最速150キロをマークし3安打完封。2回戦では春に強い両校が激突する。

 王者の旋律とドラフト上位候補の大砲がハーモニーを奏でた。昨年春夏連覇した大阪桐蔭・根尾昂(中日ドラフト1位)のテーマ曲「かっせーパワプロ」が、石川の胸に響いた。「聞こえてました。根尾さんの曲だと思った」。7回に1点を勝ち越し、なお2死二塁で初球を中前へ。大阪桐蔭の友情演奏にダメ押し打で応えた。

 東邦のマーチングバンド部が米国遠征のため、2月半ばに応援を打診。快諾した大阪桐蔭の吹奏楽部120人が、東邦の踊りながらの演奏スタイルを2週間で完全コピー。初回から東邦の22曲が流れ、3回に石川が先制の中犠飛。同点に追いつかれた6回から、根尾、ロッテのドラ1・藤原恭大ら大阪桐蔭の14曲に乗って勝ち越した。

 昨年6月9日に招待試合で対戦。根尾に完投され、5―12で敗れた。石川は「圧倒的な力でボコボコにされた。根尾さんはどこをやっても一流。尊敬してます」。本職である高校通算42発のバットで1安打2打点。昨秋から急造の最速144キロ右腕としても9回163球で毎回11三振を奪い、7安打1失点完投。「甲子園という舞台でアドレナリンが出た」。根尾ばりの二刀流でフル回転した。

 開幕前日に破壊音を響かせていた。22日に渋谷高(大阪)で行われた練習で、木製バットの打球が左中間後方の体育館3階のガラスを直撃した。巨人・青木スカウトは「一人だけ打球音が違う。インパクトが強い」と語った。

 ちょうど1年前の3月26日。花巻東戦では「4番・三塁」で4打数無安打1打点で初戦敗退。89年優勝時に部員だった父・尋貴さんの前で甲子園初安打を放ち、「完投よりヒットの方がうれしい」と笑った。2回戦では最速150キロで初戦完封した広陵・河野と激突。「いい投手だけど、自分たちの野球をやりたい」。準決勝まで進めば、東邦と大阪桐蔭のコラボ演奏が計画される。平成最初の父の世代に続き、単独最多5度目の優勝に向けて快音を響かせる。(山崎 智)

◆富岡西「ノーサイン」でかき回す

 21世紀枠出場校が、初の聖地を「ノーサイン野球」で沸かせた。1点を追う6回1死一、三塁。一塁走者・安藤稜平は独断で離塁し、重盗警戒の東邦内野陣を揺さぶり二盗。その後2死一、三塁で木村頼知が右翼線へ同点二塁打。エンドランを仕掛けて生還した安藤は「全て自分たちの判断」と胸を張った。OBの小川浩監督(58)は「夏につながった。社会に出た時に生きる」と“考えさせる野球”で戦い続ける。

試合詳細

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請