【センバツ】星稜・奥川、自己最速152キロを記録…履正社を17K3安打完封

履正社から17奪三振で完封勝利を飾った星稜・奥川(カメラ・渡辺 了文)
履正社から17奪三振で完封勝利を飾った星稜・奥川(カメラ・渡辺 了文)

◆第91回センバツ高校野球大会第1日 1回戦 星稜3―0履正社(23日・甲子園)

 平成最後の甲子園が開幕し、“ビッグ4”の一角、星稜・奥川恭伸投手(3年)が奪三振ショーを披露した。優勝候補同士の激突となった第3試合で、星稜(石川)が履正社(大阪)に快勝。奥川は自己最速を2キロ更新する152キロをマークし、強力打線から歴代10位タイの17三振を奪って3安打完封した。昨秋から続けている公式戦での自責点ゼロも60回1/3に伸ばし、集まった日米15球団のスカウトの視線をくぎ付けにした。

 意のままに聖地を支配した。奥川は初回先頭の2球目に自己最速タイ150キロを投じると、4球目のファウルで151キロに更新。巨人のスピードガンではセンバツ史上3位タイの152キロをはじき出した。松坂大輔も大谷翔平も超えた怪物右腕は「どよめきを感じた。雰囲気を味方につけるのはいいこと」。平成最後の甲子園初戦で、4万1000人の歓声が心地よく響いた。

 17年準Vの履正社打線に歴代10位タイで自己最多の毎回17奪三振。自ら驚きながら「いい形で取れた」。3季連続初戦突破を散発3安打1四球の甲子園初完封で飾り、「初めては何でもうれしい」と笑った。

 打者と局面に応じ、直球でも130キロ台に、スライダーの曲がりを変え、フォークもチェンジアップ気味と投げ分けた。常時セットポジションからクイックの緩急も交えた。「賢い投球、大人の投球をできれば」という試合前のイメージを有言実行。「押すところは押して、引くところは引けた」。昨秋の石川県大会準々決勝(金沢戦)の9回に失点後、公式戦の連続自責0を9試合60回1/3に伸ばした。

 日米15球団は称賛の嵐。巨人・長谷川スカウト部長は「マエケンみたい。高校時代を比べれば、奥川の方が上。上体が柔らかく、内角直球、外のスライダーの組み立てが上手。ステップが小さいから球に角度もつく。スピードガン以上に速く見える。(ドラフトの)1位12人に? 十分入る可能性はある」と評した。

 昨年は春8強から臨んだ夏の甲子園の2回戦(済美戦)で右ふくらはぎがつり4回降板。延長13回タイブレークの逆転サヨナラ満塁弾に泣いた。この日は2点リードの8回2死一、二塁でマウンドに集まり、手を左胸に当て、人さし指を突き上げた。奥川は「夏に苦い思いをした。ピンチでも腕を振れた」。空振り三振で悪夢を払った。

 女房役の山瀬慎之助主将と並んだお立ち台には、「先に行って」と譲るしぐさを見せた。林和成監督(43)は「騒がれてもテングにならない。松井さんと同じような性格。常に謙虚」。1学年上で三遊間を組んだゴジラ先輩と重なった。(山崎 智)

 ◆奥川 恭伸(おくがわ・やすのぶ)2001年4月16日、石川・かほく市生まれ。17歳。宇ノ気小2年で野球を始め、宇ノ気中3年時に全国中学校軟式大会優勝。星稜では1年春からベンチ入り。2年春夏の甲子園に出場し、夏に150キロをマーク。昨年2年生で唯一、U―18日本代表入り。趣味は釣り。好きなプロ野球選手は田中将大(ヤンキース)。50メートル6秒5。遠投100メートル。183センチ、82キロ。右投右打。家族は両親と兄。

 〇…日本ハムで2軍調整中の高卒新人・吉田輝星、柿木蓮両投手(ともに18)が、昨年のU―18日本代表でチームメートだった星稜・奥川にエールを送った。「優勝できるんじゃないかな。(当時から)高2の球ではなかったです」と輝星。柿木は大会前に連絡を取りLINEで「優勝しろよ」と激励した。「(母校の大阪)桐蔭も出てない。絡みがあるのも奥川くらいなので応援したい」と期待した。

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