紀平梨花、フリーで転倒…3回転半+3回転の大技成功も4位「まあ、良かった」

フリーの演技を終え苦笑いの紀平(カメラ・矢口 亨)
フリーの演技を終え苦笑いの紀平(カメラ・矢口 亨)
ジャンプで転倒する紀平
ジャンプで転倒する紀平

◆フィギュアスケート世界選手権 第3日(22日、さいたまスーパーアリーナ)

 女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)7位の紀平梨花(16)=関大KFSC=は、2本目のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒し、152・59点の合計223・49点で4位となり、今季初めて表彰台を逃した。坂本花織(18)=シスメックス=は5位、宮原知子(20)=関大=は6位。平昌五輪女王のアリーナ・ザギトワ(ロシア)が優勝を飾った。日本女子は来年の世界選手権で最大出場枠の「3」を確保した。

 光輝くリンクの真ん中で、大観衆の拍手を浴びた紀平はうなずいた。「まあ、良かった」。冒頭はスピードに乗ってトリプルアクセル―3回転トウループを成功。GOE(出来栄え点)2・86点を引き出す美しさだった。流れに乗ったかに思われたが、直後の単発のトリプルアクセルは転倒。「踏み切りから微妙だった」。残るジャンプは全て降りるも、表彰台に0・31点届かず。「(トリプルアクセル)2本入れたことに悔いはない。初めての世界選手権、70%くらい頑張りました」

 大会前からスケート靴のエッジ(刃)の調整に苦戦し、大会中に思い切って靴ごと替えた。シニアデビュー戦のオンドレイ・ネペラ杯から国際大会4連勝をともに歩んできた靴を復活させ、SP前に左足、SP後に右足を投入。柔らかくなっていた足首部分は、浜田美栄コーチが買ってきた5000円分のテープの中から水道管を補強するほど強力なテープを巻いた。信頼する“相棒”と大技の成功感覚を体に染みこませてきたが、本番では全てを出し切れなかった。浜田コーチは「能力はあるから自己管理が必要」と課題を挙げた。

 今季は国際大会で6連勝し、そのうち4度は逆転。日本勢初のGPデビュー戦Vなど、数々の記録と鮮烈な記憶を残してきたが、7戦目にしてメダルを逃した。来季は数種類の4回転ジャンプを駆使するロシアのジュニア勢がシニアに参戦する予定。SNSにアップされる彼女らの4回転動画を常にチェックし、加速するし烈な争いに闘志を燃やす。

 今大会後から英会話も習い出す。演技導入を目指す4回転サルコーとトウループ習得のため、海外合宿も増えた。外国人コーチから指導を受ける機会もあり、今は翻訳アプリでコミュニケーションを取るが「直接話したい」と強い向上心を持つ。「満足せず、来季は波のないシーズンを続けて(22年北京)五輪までいきたい。来年の世界選手権こそ強い気持ちで挑みたい」。世界で味わった初めての敗北が、紀平をさらに強くする。(小林 玲花)

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