斉藤ジュニア、鮮やかな内またで国士舘連覇に貢献

 柔道の全国高校選手権最終日は21日、東京・日本武道館で団体戦が行われ、男子(5人制、勝ち抜き方式)は国士舘(東京)が2年連続10度目の優勝を飾った。

 大将に五輪95キロ超級連覇の故・斉藤仁さん(享年54)の次男・立(たつる、2年)を据えた国士舘は、斉藤が左手首の靱帯(じんたい)を痛めていたため、「斉藤に回さないで、みんなで頑張ろう」と一致団結。準決勝までは副将までの4人だけで勝ち抜いたが、決勝の大牟田(福岡)は大接戦。1―1で大将同士の対戦に優勝がゆだねられる展開となった。

 史上最年少で全日本選手権出場を決めていた斉藤は、まさに超高校級。釣り手に力が入らない状況にもかかわらず、大牟田の大将を得意の内またで投げると、あまりの勢いに相手の体が1回転して、まさかのポイントなし。だが、斉藤は慌てず、160キロ近い体を軽快に動かし、再び内またに。2分25秒、今度は鮮やかに一本に決め、優勝を呼び込んだ。

 この1試合だけで最優秀選手に選ばれた斉藤。それほど鮮やかな勝利だったのだが、この日まで実戦練習ができなかったとあって「点数をつけたら? 10点、いくかいかないか、です」と顔をしかめた。それでも「練習できていなくて不安でしたが、仲間がつなげてくれて、不安が吹っ切れました。釣り手が痛くても技を仕掛けました」。岩渕公一監督は「最後に斉藤を使ったので今日は70点。でも、斉藤もみんなと頑張ろうという気持ちがあったし、他の4人も強い相手を倒して勝ち抜いた。お互いに思い合っての勝利」と選手をたたえた。

 4月29日は同じ日本武道館で全日本選手権に挑む斉藤。「手首の靱帯は痛めましたが、(痛かった)肘と首は大丈夫。全日本は失うものは何もない。しっかり手首を治して、全身全霊で向かっていきたい。出るからには優勝が目標ですが、絶対に悔いのないような試合がしたい」。昭和最後の全日本選手権は父が制した。平成最後の全日本は、初優勝を目指すジュニアが、思いきりのいい柔道で旋風を巻き起こしそうだ。

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