フジテレビ・三田友梨佳アナが見せた局アナとしての誇りと言葉の力

清楚なスタイルで4月番組改編会見に登場した三田友梨佳アナウンサー
清楚なスタイルで4月番組改編会見に登場した三田友梨佳アナウンサー
フジテレビが勝負をかける夜の報道番組の“顔”として決意を語った三田友梨佳アナウンサー
フジテレビが勝負をかける夜の報道番組の“顔”として決意を語った三田友梨佳アナウンサー

 お世辞でもなんでもなく、久しぶりに一本筋の通った女性を見た気がした。

 6日、東京・台場のヒルトン東京お台場に約80人の放送担当記者を集めて行われたフジテレビの4月番組改編発表会見。会見には4月1日スタートの夜の大型ニュース番組「Live News α」(後11時40分)の月~木曜のメインキャスターに就任する三田友梨佳アナウンサー(31)が白のブラウスに赤いスカートという清楚(せいそ)な姿で登場した。

 「4月に入社9年目を迎えますフジテレビアナウンサーの三田友梨佳です」―。大きな目でじっと前を見据え、きちんと名乗ってのあいさつの時点で、この場に臨んでの“覚悟”を感じ取ったが、その後に続いた言葉もまた秀逸だった。

 「これまで私は8年間、情報番組を中心に担当してきました。報道番組のキャスターというのは新たな分野でのスタートとなりますし、身が引き締まる思いです」と話した上で「どんな分野でも私のアナウンサーとしての信念には変わりがありません。これまで通り、自分の言葉に責任を持って(視聴者の)気持ちに寄り添いながら、心のある番組を作っていけたらなと思っています」と、真剣な表情で続けた。

 とても新鮮に響いた「信念」という言葉。そう、三田アナは現在、出演中の「直撃LIVEグッディ!」(月~金曜・後1時45分)でもベテランの安藤優子キャスター(60)や俳優・高橋克実(57)を向こうに回して、直言コメントを連発して話題になった。

 有名バイオリニストが「路チュー写真」を撮られた際は「ここは日本なので、ちょっと控えた方がいい」とピシャリ。はるか年上の安藤氏が生出演した男性アイドルの隣ではしゃぎ気味にしていると、「安藤さん、ちょっと(距離が)近くないですか」と言い放ったこともあった。

 明治座などの社長令嬢としても知られる同アナは青山学院大卒業後、2011年にフジに入社。ミタパンの愛称で親しまれ、「笑っていいとも!!」「THE MANZAI」などのバラエティー番組の他、14年にはソチ冬季五輪、18年には平昌冬季五輪の中継キャスターを務めてきた。

 「グッディ!」での数々の直言がネットニュースを騒がせた通り、その“言葉力”は本物だ。この日の会見でも「(安藤氏が)『三田が(番組を)卒業してしまうのは言葉にならないほど寂しいけど、三田なら報道でも大丈夫』と言って下さった。以前から『三田は報道に向いている。将来的には報道を目指してみては?』と、アドバイスをいただいていました。その力強い言葉に背中を押してもらいました」と、正確に安藤氏とのやり取りを再現。

 高橋についても「『4年間、自分の隣には三田がいたから、恋人と別れたような。それ以上に心に穴が空いたよう』と言われました。4年間、一緒にお仕事ができて、いい経験になりました。寂しい気持ちはありますが、次の現場に生かしていきたいです」とリアルな会話を明かした。

 その上で自身の今後について、「平成は多くの災害に見舞われました。東日本大震災が今も人の心に与える影響は測り知れません。年号が変わって新たな時代になっても、これからも災害とどう向き合っていくか、報道キャスターとして、心にとめておきたい」と、じっと前を見据えて話した。

 どうだろう。三田アナの言葉の魅力を知って欲しくて、長々と再現してみた。実際、私以上にとっくの昔から同アナの持つ言葉の魅力に気づいていた人がいる。

 今回、社運をかけて番組名までリニューアルした夜の看板番組に同アナを抜てきした報道センター編集長の織田雅彦氏はこう言った。「『グッディ!』で、たびたび三田アナの発言が話題になっています。こんなに発信力のあるアナウンサーはいないなと思います。より大きくなっていくことを期待しています」。自らの言葉で物事の本質を伝えていく能力こそ、同アナの武器だと、とっくに見抜いていたのだ。

 今、民放各局では中堅、若手女子アナの退社が相次いでいる。TBSでは、1月末で電撃退社した吉田明世アナウンサー(30)に続き、ツンデレ・キャラで人気となった宇垣美里アナ(27)も3月末で退社する。吉田アナはフリーとして、大手芸能プロダクション・アミューズと契約。宇垣アナのオスカープロモーション入りも「スポーツ報知」が、すでに報じている。

 テレビ朝日でも入社以来、エース級の活躍をしてきた宇賀なつみアナ(32)が3月末で退社。昨年9月まで看板番組「報道ステーション」のサブキャスターを務めた小川彩佳アナ(33)もまもなく退社。6月からライバル局・TBSの看板ニュース番組「NEWS23」のメインキャスターに就任する意向を固めている。

 女子アナたちそれぞれの人生の選択に異を唱えるつもりは全くないし、最強フリーアナ事務所「セント・フォース」まである現在、フリーになった後の彼女たちの生き残りをかけた戦いの方が、より熾烈なことも十分、分かっている。

 「ミス慶応」など華々しいミスコン優勝歴を武器に約1000倍の狭き門を突破して女子アナの座を射止めた女性たちだって、もちろん、自分たちの“旬の時期”が短いことを把握している。誰もが注目してくれる時期に、より自身がやりたい仕事、より輝ける場所を目指して、フリーとなる選択をすることも理解できる。

 それでも、この日の三田アナの「4月に入社9年目を迎えますフジテレビアナウンサーの三田友梨佳です」という冒頭の言葉が、とても新鮮に、凜として、私の耳に届いたのは事実だ。

 そこには、フジテレビという自らが所属する会社への愛があり、「自分の言葉で全てを伝えていこう」という覚悟もあった。感じ取ったのは、言葉のプロだけが持つ気概のようなもの。だから、もう三田アナを「ミタパン」というアイドルのような愛称で呼ぶことをやめよう。そう、私は思った。(記者コラム・中村 健吾)

清楚なスタイルで4月番組改編会見に登場した三田友梨佳アナウンサー
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