「かりゆし58」星稜高の卒業式にサプライズ

スポーツ報知
星稜の卒業生たちと記念撮影するかりゆし58(カメラ・勝田 成紀)

 星稜高の卒業式が1日、金沢市の稲置記念館で行われ、沖縄出身の4人組バンド「かりゆし58」がサプライズ登場。野球部が出場した昨夏の甲子園の“ラストミーティング”で林和成監督(43)が選手たちに歌った「オワリはじまり」と、ヒット曲「アンマー」を卒業生に贈った。野球部の前主将・竹谷理央は「本当にびっくりした。一生忘れない」と喜びをかみしめていた。

 星稜の卒業生にとって、かけがえのない時間となった。3年間の思い出を振り返る映像が流れた後、突然ステージの幕が上がった。かりゆし58の登場に、何も知らされていなかった生徒たちは大興奮。瞬く間にステージ前になだれ込んで身を乗り出し、手拍子をしながら歌を口ずさんだ。

 昨夏の甲子園での歴史的激闘がきっかけだった。済美(愛媛)との2回戦で、延長13回タイブレークの末にサヨナラ逆転満塁弾で涙をのんだ。その夜に宿舎で行われた“ラストミーティング”。林監督は「1曲歌ってええか?」と、涙交じりで「オワリはじまり」を贈った。その映像を見たかりゆし58の事務所関係者が星稜高に手紙を書き、今回のサプライズが実現した。

 「オワリはじまり」を作詞作曲したボーカルの前川真悟(37)は「歌は基本、楽しむもの。でもあの場面は、選手を見守り続けてきた林監督が、夏の最後に彼らにかける愛情の代わりにあの歌を添えてくれた。音楽ができる以上の力を宿してくれた一幕だった」と話した。「アンマー」の歌唱前には「もう1曲歌ってええか?」と“林監督語録”も飛び出し、ナインは大喜び。サプライズに尽力した林監督は「実現できたらいいなと夢のように思い描いていたことが現実になり、感動を通り越して感無量です」とうなずいた。

 昨夏の県大会決勝で大会新記録の1試合4本塁打を放った竹谷は「本当にびっくりした。甲子園では林先生の言葉1つ1つに思いが込められていて涙が出たが、今日のこの時間も一生忘れないと思う」と心を揺さぶられた。野球部は、23日開幕のセンバツに挑む。苦しい場面でも「必笑」を貫いた前主将は「今のチームは全国制覇する力がある。甲子園は限られた人数しか立てない場所。注目されている中でも、楽しんで野球をやって欲しい」と県勢初の甲子園制覇の夢を後輩たちに託した。(勝田 成紀)

 ◇済美戦VTR 1回に5安打で5点を先制したが、先発した150キロ右腕・奥川恭伸(2年)が右ふくらはぎをつって4回1失点で降板。7―1とリードした8回に投手陣が崩れて8失点し逆転を許したが、9回に7番・鯰田啓介(3年)の適時打で追いつき延長戦へ。12回には1死満塁のピンチも無失点。タイブレークに突入した13回表に2点を勝ち越したが、その裏に無死満塁から大会史上初の逆転サヨナラ満塁弾を浴びて11―13で敗れた。

 ◆かりゆし58 2005年4月、沖縄で結成された前川真悟(ボーカル、ベース)、新屋行裕(ギター)、中村洋貴(ドラム)、宮平直樹(ギター)による4人組バンド。06年2月、ミニアルバム「恋人よ」でデビュー。06年8月発売のデビューシングル「アンマー」で注目され、日本有線大賞新人賞受賞。「オワリはじまり」は10年2月にシングルのカップリング曲として発表された。新曲「バンドワゴン」「エンドロール」を引っさげ、3月9日から全国ツアーがスタート。

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