カギを握るのはカトパン!…フジテレビ社長が明かした“社名変更も辞さない”変革への思い

フジテレビ復活のカギを握る夕方のニュース番組のキャスターを務める加藤綾子アナウンサー
フジテレビ復活のカギを握る夕方のニュース番組のキャスターを務める加藤綾子アナウンサー
4月の番組改編で夕方のニュース番組強化に乗り出すフジテレビ
4月の番組改編で夕方のニュース番組強化に乗り出すフジテレビ

 このテレビ局の定例会見には、いつも驚かされる。22日、東京・台場のフジテレビ本社で開かれた宮内正喜社長(74)の定例会見。3月1日に迎える開局60周年に向け、どのような番組展開を考えているかを聞かれたトップの口から驚くべき言葉が飛び出した。

 いつものメリハリの効いた口調で「私がフジテレビに入社したのが開局9年目の昭和42年でした。それから50年以上経ったわけですが、その間にテレビは大きな変貌を遂げて参りました」と語り出した宮内社長。

 「今、テレビ業界は大変な変革期。テレビの見られ方も昔とは様変わりしている。今年は元号が変わるタイミングに開局60周年が重なる。我が社としては、これを良い機会と捉えて、今までの組織を白紙にする気持ちで新時代のテレビ局に変化をさせたい。今年を新たなる開局と位置づけ、様々な施策を打ち出して行きたい」と気合十分に続けた。

 この「今までの組織を白紙」発言で、すでにざわついていた約50人の取材陣の興奮がピークに達したのは、宮内社長が続いて口にした言葉を聞いた瞬間だった。

 「例えば、フジテレビという社名、テレビ局ということですよね。次の時代は60年間やってきたテレビ局という事業体を根本的に考え直さなければいけない。そのためには組織も機能も変えていかなければならない」―。突然、発足時の「富士テレビジョン」から始まる伝統ある社名の変更まで口にしたのだ。

 驚いた記者の一人から「社長の構想の中に社名を変えるということもあるのか?」と聞かれると、「気持ちでございます。意気込みでございます」と2017年6月に就任。3年目を迎えた宮内社長はきっぱり。

 別の記者にもう一度、「本気で社名を変更するつもりではないですよね?」と聞かれ、やっと「それ(社名)を変えるくらいの意気込みということです。具体的に社名を変えるということではありません」と発言をトーンダウンさせたものの、それほど「改革」に本気なのだということが、社長の座るひな壇から約10メートル離れた席にいた私にもヒシヒシと伝わってきた。

 「昨年の4月、10月改編と今回の1月改編でゴールデンタイムに9つのバラエティー番組をスタートさせましたが、4月改編はこれらの番組を定着させて、進化させる改編と位置づけています」と宣言した宮内社長。昨年、「みなさんのおかげでした」「めちゃ×2イケてるっ!」など長年続いた大型バラエティーを軒並み終了させた「史上最大の改編」の際、立本洋之編成部長(当時)の口から飛び出した「今、フジは完全に非常事態です」という“非常事態宣言”にも大いに驚かされた記憶がある。しかし、この日の宮内社長の“社名変更も辞さず宣言”にも大きな、大きなインパクトがあった。

 大変革のカギを握るのは、あの人気フリーアナだ。「この4月はニュース番組の改編を行う予定です。昨年4月にニュース番組のワンブランド化(「プライムニュース」に統一)を行いましたが、今回、それをさらに進化させたい。夕方のニュース番組は、そのままゴールデン帯に直結する重要な時間帯。メインキャスターを加藤綾子さんが務めます」と宮内社長。

 そう、2016年に退局した元同局社員でフリーのカトパンこと加藤綾子アナウンサー(33)が4月1日から夕方のニュース番組(名称未定、月~金曜・後4時50分)で初の報道キャスターを務めることが正式発表されたのだ。

 「彼女には抜群の知名度に加えて、スタジオでの存在感がある。アナウンス能力も申し分なく、大いに期待しています」と宮内社長。08年にフジに入社し、明るい笑顔と天真らんまんなキャラクターでスポーツ番組やバラエティーで活躍したスターアナに、同局の大改革最大のキーポイントとなる新生ニュース番組を任せる決断を下した理由を丁寧に説明した。

 しかし、私には一つだけ疑問があったので聞いた。加藤アナの起用によって、現在、放送中の「プライムニュース イブニング」(月~金曜・後4時50分)を担当している島田彩夏アナウンサー(44)と倉田大誠アナ(36)はどうなるのか。2人の生え抜きアナは、わずか1年での“お役ご免”となってしまうのか。

 前のめり気味に「島田さんと倉田さんの今後は?」と聞くと、報道担当の岸本一朗専務は「キャスティングなどについては、近々に皆さんにお知らせすると思います。ここでは控えたいと思っております」とだけ答えた。

 続けて、「2016年にいったん退局し、フリーになった加藤アナの起用で他の生え抜きアナウンサーたちへのモチベーションの低下はないのか?」と聞くと、岸本専務は「加藤さんは元々、『めざましテレビ』などで大活躍された方。全く心配はしていません」とした上で「元々、一緒にやってきた先輩、後輩もいる訳で温かく迎えるのではないかと思います」と答えてくれた。

 そう、フジで育ち、フリーとなって大きく羽ばたいたカトパンを顔にした夕方のニュース番組を起爆剤に、もう一度、「楽しくなければテレビじゃない」のキャッチフレーズのもと、82年から93年まで12年連続で視聴率「三冠王」に輝いた栄光の日々を取り戻そう―。それこそがフジの戦略だ。

 宮内社長は先月の今年最初の定例会見で「昨年、『もっと変えるもっと変わる』を掲げて構造改革に乗り出した。今年は、さらに『変化は進化』というキーワードで取り組んでいきたい。(社内の)構造改革の結果、業績回復が見えてきた。さらに改革の成果を内外に見せていきたい。フジテレビとしても生まれ変わるつもりで社員と邁進していきたい」と宣言していた。

 「進化」のカギを握るのは、希代の人気アナ・カトパン。フジの逆襲がこの春、始まる。(記者コラム・中村 健吾)

フジテレビ復活のカギを握る夕方のニュース番組のキャスターを務める加藤綾子アナウンサー
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