前川清が再スタートの純烈に贈った言葉

新歌舞伎座60周年特別公演で共演する前川清と神野美伽
新歌舞伎座60周年特別公演で共演する前川清と神野美伽

 歌手・前川清(70)の懐の深さを感じた。先日、取材の際に歌謡コーラスグループ・純烈と共演した話題になった。元メンバーの友井雄亮さん(38)が女性への暴力や金銭問題などで脱退し、4人体制での再スタートとなったのが、前川の特別公演(東京・明治座)だった。

 ステージでは、純烈の登場時に一人減ったグループの人数を確認するしぐさで笑いを取り、会場を支配する張りつめた空気を一変させた。「本当にお客様の方が緊張しているというかね、ちょっと変な空気だったんですよ。それで僕がこうやって数えて、『えっ?』ってやっただけでドッと沸いて、それでOKですよ」と振り返った。

 友井さんの問題を受けて行った4人での記者会見の中で、リーダーの酒井一圭(43)は「僕の中で、あいつは死にました。会うことはない」などと厳しい表情で言った。今後のグループのことを考え、あえて厳しい言葉で突き放したという側面もあると思う。それを知った前川は4人に「今はそれでいいけど、この先はもうああいうことは言うなよと伝えました。お客様はちゃんと分かっているから。これからが大事だよと」。良くも悪くも、流れの速い芸能界では次々と話題が移り変わっていく。元メンバーの脱退を自虐ネタに笑いを取るよりも、ファンの前では新しい「純烈」を見せてほしい、という前川からのメッセージだったのだろう。

 前川と純烈との出会いは、2014年8月にさかのぼる。同じく新歌舞伎座での前川の公演にゲスト出演した。「僕は全然知らなかったんですけど、売り出し中で、スタッフにけっこうお客様(固定ファン)を持っているからと言われて。でもフタを開けてみたら、まだそんなに持ってなかったんだけどね」と笑いながら振り返った。

 2007年に純烈を結成したきっかけの一つに、前川がメインボーカルを務めていた歌謡コーラスグループ「内山田洋とクールファイブ」の存在に影響を受けたというのは知られたところ。昨年の大みそかに念願の紅白歌合戦に初出場した直後にグループを襲った試練にも、前川は「迷惑なんてまったく思わない。彼らはひたすら『申し訳ありません』と謝ってくれたけど、僕はむしろおいしくてよだれがダラダラ出るくらい」と笑わせ、世間の注目度が高まったことに感謝する度量の大きさをのぞかせた。

 3月には、歌手・神野美伽(53)と大阪・新歌舞伎座開場60周年記念の特別公演(3月3~24日)に臨む。芸能生活50周年を迎えてもなお第一線で活躍し続ける理由が、少し分かった気がした。(記者コラム・河井 真理)

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