【阪神】西勇輝、移籍を決めた巨人・菅野からの言葉とは…インタビュー

スポーツ報知
ブルペンで精力的に投げ込んでいる西。巨人・菅野との投げ合いを熱望した

 阪神・西勇輝投手(28)が13日、スポーツ報知の単独インタビューに応じた。昨年オフにオリックスからFAで加入し、沖縄・宜野座で過ごすキャンプを「刺激的」と表現。尊敬する巨人・菅野智之投手(29)への感謝や新たなチームメートへの思い、プロ初の優勝を切望するなど、本音トークを繰り広げた。(取材・構成=長田 亨)

 目をキラキラと輝かせ、西が語り始めた。10年過ごしたオリックスを巣立ち、伝統のあるタイガースの一員に。重圧を感じることなく、楽しむように宜野座キャンプを過ごしている。

 「本当に、毎日が刺激的ですね。慣れている場所じゃないので、またそこで成長できるんじゃないかなというワクワク感。それが一番ですね。練習環境はもちろん、トレーニングコーチも違うので、今までやったことがないメニューが出てきたりする。それも刺激があっていいと思います」

 1日から精力的に投げ込み、ここまでブルペンでの投球数(508球)はチーム最多。梅野、坂本ら年下が多い捕手陣とは「会話」を大事にしている。オリックスでは登板の1週間前から話し合い、バッテリー間で呼吸を合わせてきた。打者を抑え、勝つためなら衝突もOK。考えはシンプルだ。

 「どういう時にどう投げたいとか。全部を知ってもらいたい。イエスマンじゃなくて、捕手の意見も通してほしい。しっかりディスカッションして、しっかりとした答えを出さないといけない。その過程でぶつかり合うことに、マイナス要素は一切ありません」

 肩、肘に大きな故障がなく、74個の勝ち星を積み重ねてきた。成長の裏には巨人・菅野の存在がある。

 「野球で言えば、再現性がすごい。1球投げて、同じようにもう1球。僕にとってそれは、すごく難しいんです。でも、菅野さんは100%に近い形で投げることができる。捕手が求めているところに投げ切れるんです。続けられる反復練習をしっかりして、試合で結果に結びつける。切磋琢磨(せっさたくま)という言葉を投げかけられないくらい、僕の中ではすごい存在です」

 4年連続で自主トレの門をたたき、行き詰まれば知恵を借りた。昨年オフにFA宣言し、ソフトバンクなど複数球団から声が掛かる中で阪神入りを決意。報告するとまた、力強く背中を押してくれた。

 「成功や失敗って分からないもの。成功の道だけ考えて動けばいいと。そう言っていただけたんです。自分が思い、信じたことは全て成功だと。こうして阪神に移籍したことが成功だと思えるように、自分で導いていくつもりです」

 今季から同じセ・リーグでプレー。まだ投げ合った経験がなく、伝統の一戦へ思いは膨らんでいる。

 「投げ合いたいし、一番に恩返しをしたいですね。7、8、9回と接戦で投げ合うのが理想。試合が終わって『西、よく投げたな』と言ってほしいですね」

 ここまでの調整は順調。「みんなが話しかけてくれる」と新たなチームメートへの感謝も忘れない。

 「福留さん、鳥谷さん、糸井さん、能見さん、球児さん…。話していただき、話せるだけでうれしい。最初は『一人ぼっちかな』って心細かったですけど、全然そんなことなくて…」

 DHのないセ・リーグでは9番打者として打席にも入る。キャンプ中のバント練習。優しくアドバイスしてくれたのは福留だった。

 「遊び感覚、ということを教わりました。ボールが当たる時には右手をギュッと握る。そうすれば打球は死ぬんだよって。遊び感覚で(転がす場所の)イメージを持つこと。子どもの頃から憧れていた方ですから。幸せなことですよね」

 08年のドラフト3位で入団し、Aクラス(14年の2位)が1度だけ。11年目を迎えるプロでまだ、金メダルを手にしていない。

 「自分が軸として投げられる時に優勝したい。矢野監督を胴上げするために、主力で頑張りたい。完封して喜ぶ、打たれたら悔しがる、じゃダメ。起伏がなく一定して同じ成績を出すことが大事なので。『やっぱり西がいて良かったね』と言われたいですね」

 充実の28歳。自身のピークはまだ先に見ている。

 「20年はやりたいです。キャリアで言えば、往復の半分も行ってないですね。ボロボロになるまでというより、余力を残して、野球が嫌いになるまでには辞めたいかな…。今は野球が大好きだし、嫌いになることはないですけど(笑い)。後悔がないように、今を全力で頑張ります!」

 ◆西 勇輝(にし・ゆうき)1990年11月10日生まれ。28歳。三重県出身。菰野高から2008年ドラフト3位でオリックスに入団。11年に初めて10勝を挙げ、12年10月のソフトバンク戦で無安打無得点試合を達成した。昨季は10勝13敗。昨年12月に4年総額10億円で阪神にFA移籍した。通算成績は209試合登板で74勝65敗1セーブ、防御率3.30。181センチ、80キロ。右投右打。

 ◆西の今キャンプの調整

 ▽2月1日 初ブルペンを初日に前倒し。立ち投げを含めて33球。ブルペン捕手が絶賛。

 ▽同3日 51球を投げ込み、第1クールはブルペン皆勤。2日には軽量化した新スパイクを試用。

 ▽同10日 ブルペンで移籍後最多の137球。直球、変化球を内外角に投げ分ける計算し尽くされた調整。

 ▽同12日 7度目のブルペン入りで100球。左打席に入った福留と“初対戦”する場面も。ランニングを挟み、さらに50球を投げ込んだ。今キャンプ計508球はチーム最多。

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請
×