山梨学院大・上田監督、座右の銘「下へ下へと根を伸ばせ」…担当記者が振り返る

箱根駅伝で総合優勝を果たし、選手達から胴上げされる上田監督(1992年1月)
箱根駅伝で総合優勝を果たし、選手達から胴上げされる上田監督(1992年1月)

 箱根駅伝に33年連続出場、3度の総合優勝を誇る山梨学院大でこのほど、上田誠仁監督(60)に代わり、飯島理彰コーチ(47)が新設された駅伝監督に就任した。1985年春、甲府に着任した上田監督は、箱根駅伝での活躍により山梨学院の知名度を全国区に押し上げた。今後も陸上部監督として部に残る監督と関わったスポーツ報知記者が、思い出を振り返った。

 ひと言で言って「強い時代の鬼」。それが上田監督だ。

 ある駅伝大会で、設定タイムより遅かった選手に、周囲に誰がいようと容赦なく叱責した。選手寮では“抜き打ち検査”を敢行し、冷蔵庫に炭酸飲料があれば、その場で台所に流したこともあった。鋭い眼光を外国人留学生を含む100人を超える部員一人一人に向け、一切の妥協を許さない。徹底した指導ぶりに“逸話”は数知れない。

 厳しいのは記者に対しても、だ。質問の内容が曖昧だと、「意味が分かりませんね」。事前に準備して来なければ「調べてから来て下さい」と取材中止。人には厳しく、自分にはもっと厳しい。決めたことは貫き、ブレない。だから選手はついてきた。私も、認められようと必死だった。自慢だが、山梨学院大と携わった4年間、箱根駅伝の総合成績は1、2、1、1位だ。

 上田監督の座右の銘、「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ」この言葉が大好きだ。夏暑くて冬寒い、甲府盆地の特性を生かし、平らな場所よりアップダウンの激しい山あいの場所で練習。関東の強豪校に質量で上回り対抗した。

 駅伝だけじゃなく尾方、大崎、井上らがマラソンの舞台で世界と戦えたのも、恩師の教えをコツコツと積み重ね実践した成果。これからも、その魂は継承され続けて欲しい。

(92~95年担当、出版部長・南 公良)

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