三沢光晴さんのGHCを輝かせられるか22歳の新王者・清宮海斗…金曜8時のプロレスコラム

史上最年少GHCヘビー級王者・清宮海斗
史上最年少GHCヘビー級王者・清宮海斗

 史上最年少GHCヘビー級王者・清宮海斗(22)が1日、プロレスリング・ノアの東京・後楽園ホール大会でマサ北宮(30)を相手に2度目の防衛戦を行う。この大会は新生ノアの再出航として期待されている。団体のオーナーが総合広告代理店リデット・エンターテインメント(本社・東京都千代田区、鈴木裕之社長)に代わる記念日なのだ。

 同社がプロデュースした越中詩郎デビュー40周年記念大会「侍祭り~平成最後の平成維震軍~」(1月30日・後楽園ホール)を取材してきたが、ホール入口のグッズ売り場でGHCヘビー級のベルトを肩から下げてファンの記念撮影に応じていたのが新世代のエース、清宮だった。

 昨年12月16日に横浜文化体育館で、杉浦貴(48)を破って第32代GHC王者になったばかりの清宮に、資料用としてベルト姿のポーズ写真を頼んだ。清宮は後ろを見てから「では、あちらで」と移動した。そのグッズ売り場のバックには全日本プロレスのポスターが貼られていたのだ。ノアのポスターの前に立ってポーズを決める清宮に「ベルトと顔がアップだから背景は…」と思いながらシャッターを押したが、撮った写真を確認すると、背景は見る人が見れば、団体、選手、スポンサーが認識できてしまう。22歳と言えば、新卒前の大学4年生と同級生。若いながらも気配りとセルフプロデュース力に感心させられた。

 侍祭りのメインイベントでは、越中詩郎(60)、AKIRA(52)、青柳政司(62)、齋藤彰俊(年齢非公表)、真霜拳號(40)、withザ・グレート・カブキ(70)の平成維震軍の相手として、全員が平成生まれの“ヘイセイ・ジェネレーションズ”として橋本大地(26)、遠藤哲哉(27)、芦野祥太郎(29)、最上九(26)、そして清宮が登場した。

 1人ずつの入場もこの順。一番若く、一番キャリアが浅い清宮が、王者として入場はしんがり、選手コールもトリだった。各団体、選手への気遣いからか、対戦カードには「並びはデビュー順」と書かれてあったものの、キャリア3年の清宮が恐縮して当然だった。初代GHC王者でノアの創始者の三沢光晴さん(2009年に46歳で死去)に憧れて着用している、エメラルドグリーンのショートタイツが輝いて見えた。

 若い清宮が先発を買って出たが、相手コーナーからは、主役の越中が出てきたため、最も沸いた組み合わせとなった。清宮は打点の高いドロップキックを披露し、昭和のファンをうならせたが、越中は打撃を受けた胸を手で払って“効いていない振り”をして、ヒップアタックを見舞い、場外へ。清宮をいたぶって場外でもヒップアタックを連発。試合の流れは、平成維震軍が寄ってたかって清宮をいたぶる展開に。

 斎藤の滞空時間の長いブレーンバスター、AKIRAのムササビ(ボディープレス)などを受けて、場外でダウンしている間に、最上九が真霜につかまり、垂直落下式ブレーンバスターで敗れた(25分15秒、体固め)が、平成維震軍から侍魂を注入された形だ。

 越中と清宮が組み合っている時に、ふと思い出したのが、越中と三沢が日本テレビ「全日本プロレス中継」の本格デビューとなった1983年4月22日の「ルーテーズ杯争奪リーグ決勝戦」。この時、越中は24歳、三沢は20歳だった(平均22歳)。時代は違うとは言え、同じ年齢で清宮が団体最高峰のヘビー級タイトルを巻いているというすごすぎる現実を知った。

 越中のデビュー40周年セレモニーには、セミファイナルに出場した藤波辰爾(65)に加え、武藤敬司(56)、長州力(67)、天龍源一郎氏(68)の昭和レジェンドも登場した。1200人の観衆も“昭和のプロレスファン”が多かった。今のプロレスとのジェネレーションギャップに悩む“昭和のプロレスファン”が、清宮をどうとらえただろうか。昭和のレジェンドたちが期待する新星に目を向ける儀式(機会)になったことは間違いない。(酒井 隆之)

 ◆清宮 海斗(きよみや・かいと) 1996年7月17日、埼玉・さいたま市生まれ。22歳。少年時代に三沢光晴のファンになり、2015年、高校卒業後にノア入門。同年12月9日(ディファ有明)に熊野準戦でデビュー。17年の海外武者修行を経て、18年4月29日(新潟市体育館)に潮崎豪とGHCタッグ王座奪取。11月のGLOBAL LEAGUE2018優勝。12月16日(横浜文化体育館)に杉浦貴を破り史上最年少でGHCヘビー級王者に。180センチ、98キロ。得意技は、タイガースープレックス、ドロップキック。血液型AB。

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