服部勇馬、青梅マラソン初参戦“仮想MGC”「前半上り」難コース攻略で五輪へ

 青梅マラソンの大会主催者は30日、第53回大会(2月17日)の招待選手を発表した。メイン種目の男子30キロには、18年福岡国際マラソンで日本人14年ぶりの優勝を果たした服部勇馬(25)=トヨタ自動車=が初参戦。20年東京五輪代表選考レースMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)を想定した“仮想MGC”として臨む。女子30キロも18年北海道を初マラソンで制した鈴木亜由子(27)=日本郵政グループ=ら豪華な顔ぶれとなった。30キロの部のスペシャルスターターは04年アテネ五輪女子マラソン金メダルの野口みずきさん(40)=岩谷産業陸上部アドバイザー=が務める。

 青梅路を日の丸へのステップにする。初挑戦となる服部は「コースは前半が上り基調。今季の目標である9月のMGCも終盤に上り坂がある。“仮想MGC”として走るつもり」。マラソンではなく、あえて30キロの青梅路を選択したのはタフさがMGCに生きると感じたからだ。

 勝負の年。東京五輪日本代表を争うライバルも強力だ。日本記録保持者・大迫傑(27)=ナイキ=、日本歴代2位・設楽悠太(27)=ホンダ=、同5位・井上大仁(26)=MHPS=ら箱根駅伝から巣立った先輩たちに対し「3人に負けない取り組みをしないと、五輪の舞台には立てない」と燃える。

 東洋大で箱根駅伝を4年連続走り、スター選手に。しかし実業団2年目までは、かかとや足の甲、腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)などを次々と痛め、継続した練習ができなかった。「今思えば、学生気分が抜けていなかった」。勝つために、何かを変えなくては―。頭に浮かんだのは、箱根駅伝優勝を目指して駆け抜けた、東洋大での4年間だった。「勉強もする中で時間をやりくりしながら競技に取り組んだ。考えることを止めてはいけない」。3年目を迎えたこの1年間、受け身の練習をやめ、自らメニューを作った。コンディションも考慮しながら、マラソン前の40キロ走は3回から7回に増やし、45キロ走も取り入れ効率的なフォームを獲得した。けがなく走り続けたことが原動力となり、福岡国際を日本歴代8位の2時間7分27秒で制した。

 今年に入っても全日本実業団駅伝、都道府県対抗駅伝とレースが続き、ハードスケジュールの中での参戦となったが「誰が相手でも、青梅の優勝は譲れない」。箱根発、青梅経由、東京五輪へ。代表への険しい道のりとダブる青梅路を、先頭で駆け抜ける。(太田 涼)

 ◆9月15日開催MGCレースへの道 東京五輪とほぼ同コースで代表3枠中2枠を争うMGCレースへ出場するには、〈1〉MGCシリーズの基準クリア〈2〉ワイルドカード基準クリア―の2通りの方法がある。〈1〉は指定競技会(男子5、女子4大会)で定められた条件を満たすことで獲得。〈2〉は公認競技会で設定タイムを4月30日までにクリアする必要がある。これまでに男子は服部ら21人、女子は鈴木ら9人が出場権を獲得。

 ◆服部 勇馬(はっとり・ゆうま)1993年11月13日、新潟・中里村(現・十日町市)生まれ。25歳。中里中1年から陸上を始め、宮城・仙台育英高では全国高校総体5000メートル5位。2012年、東洋大経済学部に進学。箱根駅伝は4年連続出場。30キロでは1時間28分52秒の日本学生記録を持つ。4人きょうだいの長男で、次男・弾馬(はずま)は18年日本選手権5000メートル王者。176センチ、63キロ。

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