失敗からいかに気づき、次に生かせるか…日本ハム・中田翔がルーキーへ贈った「言葉」に学ぶ

日本ハム・中田翔
日本ハム・中田翔

 今年、私が担当する日本ハムには注目の新人たちが入ってきた。昨夏の甲子園を沸かせたドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農=にはじまり、同2位・野村佑希内野手(18)=花咲徳栄=、同4位・万波中正外野手(18)=横浜=、同5位・柿木蓮投手(18)=大阪桐蔭=など、高校野球ファンであれば、思わず胸を高鳴らせてしまうであろう面々が加入した。

 今月9日からは新人合同自主トレがスタート。初々しいルーキーたちは、2月1日から始まる初キャンプに向けて着々と準備を進めている。その姿は、幼い頃から憧れ続けたプロの世界に飛び込んだ喜びをかみ締めているようにも見える。

 だが、それは記念すべきスタートであると同時に、結果を求められる厳しい世界との戦いが始まったことを意味するのだと、チームの主将の言葉で再認識した。

 今月19日。千葉・幕張メッセで行われた日本ハム本社の商品展示会。主力選手が一堂に会する場で、キャプテンの中田翔内野手(29)は、今年入団した新人選手へのコメントを求められていた。はじめは、大阪桐蔭の後輩でもある柿木について、「(あいさつに)ダッシュで来てないなぁ。しっかり説教するわ」などと冗談を交えて話していた。だが各新人選手全般への助言を問うと、柔らかかった表情が少し引き締まったように見えた。

 「ノビノビとやりたいことをやってもらえたらいいと思う。その中で成功して、失敗して、自分の引き出しになることもたくさんある。失敗したら、その時に自分で気付けばいいわけだから。そこで気付かない選手は落ちていく一方。そういう世界ですからね」

 プロ野球では打率3割を打てば一流と言われる。つまりどんな名打者でも、7割は凡打に終わる失敗のスポーツでもある。通算202本塁打を誇る不動の4番でも、これまで数え切れない失敗を重ねてきたのだろう。だからこそ、大事なのは失敗した後にその失敗と向き合い、悩み、理由に気付けるかどうかだと説きたかったのだと思う。結果がすべてのプロ野球。それが出来なければ、待っているのは厳しい評価だ。

 143試合という長丁場のシーズンを戦いながら、常に結果を求められるプレッシャーは簡単に想像出来るものではない。選手たちは日々、汗を流して自分自身と戦っている。記者はその貴重な時間を割いてもらいながら、取材をさせていただいている。プロ野球の元日と言われる2月1日はもう目の前。微力ながら、1人1人の取り組みから生まれるドラマを最大限、濃密に読者の皆様に届けられるよう努めていきたい。(日本ハム担当・小島 和之)

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