9・11で観光客激減のハワイ救った嵐…デビューわずか2年半でやってのけた大仕事

嵐

 泣き出すファンの姿が忘れられない。2002年4月、嵐のメンバー5人は米ハワイにいた。前年9月に起きた米中枢同時テロの影響で観光客が激減したハワイのために、ファン2000人と同地を訪れる前代未聞のツアーを開催したのだ。

 1999年9月15日、嵐はオアフ島・ワイキキ沖の豪華客船上で異例のデビュー会見を行った。一生、忘れることのない思い出の地がテロのせいで活気を失っている。「大好きなハワイのために少しでも役に立ちたい」。メンバーは声をそろえた。

 ツアーはイベントが盛りだくさんだった。ワイキキのビーチに全員が集合してスタート。アロハシャツのファッションショーやハワイ語講座などが開かれた。翌日はバス50台を連ねて「ハワイアン・ウォーターズ・アドベンチャー・パーク」を訪れた。熱狂的なファンを乗せて次々と到着するバスに、現地の人は目を丸くした。

 かき氷早食い競争などゲーム大会で盛り上がった。他にも人文字作りや朝食配膳(ぜん)といったシークレットイベントも行われ、参加者を驚かせた。「こんなに直接、メンバーと交流できるなんて…」。ファンは声を震わせた。

 ハワイ州政府はイベントが行われた3月30、31日を「ARASHI DAYS」に制定した。5人は「日本ではなく米国で嵐の日ができて、うれしいと同時に驚きもある。来年もまた来たい」と目を輝かせた。

 肺に穴の開く自然気胸で手術を受け、出発直前まで入院していた相葉雅紀(当時19歳)は「ファンとの距離感がすごく縮まった。痛みを忘れるくらいうれしい。来てよかった」としみじみと話した。松本潤(当時18歳)は「ハワイに少しは貢献できたと思う」と胸を張った。当時のハワイ州知事、ベンジャミン・J・カエタノ氏は「彼らすべてが共通して持っているアロハ(愛)と熱意に感謝の意を表明致します」と大喜びした。

 ハワイってこんなに自然が豊かで、楽しい場所なんだ―。テロの影響で遠ざかっていた観光客へのPRは大成功だった。その後、ハワイが再び注目を集め、南国の楽園としての姿を取り戻したのはご存じの通り。デビュー会見からわずか2年半、嵐は大仕事をやってのけた。その影響力は当時からすさまじかった。(記者コラム)

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