新入幕の矢後、年頭目標「幕内定着と三役昇進」昇進すれば師匠のしこ名を継承も

二所ノ関連合稽古で汗を流した茅室町出身の矢後(右)(カメラ・能登谷 博明)
二所ノ関連合稽古で汗を流した茅室町出身の矢後(右)(カメラ・能登谷 博明)

 大相撲の初場所(13日初日、両国国技館)で新入幕を果たした芽室町出身の東前頭13枚目・矢後(24)=尾車=が年頭の目標を幕内定着と三役昇進に定めた。三役に昇進すれば北海道出身力士では、札幌市出身の大翔鳳(故人)が昇進した1996年名古屋場所以来22年ぶり。昇進すれば師匠のしこ名を継承するプランも浮上するなど、矢後には立ち止まっている時間はない。

 必死の形相だった。今月9日、東京・清澄白河の尾車部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古。矢後は昨年の九州場所で優勝した新関脇・貴景勝(千賀ノ浦)に187センチ、178キロの大きな体をぶつけていった。埼玉栄時代の2学年後輩、現在の相撲界で最も勢いのある若手力士に胸を借りることで、遅れた時間を取り戻そうとしていた。

 10勝5敗の好成績を残した九州場所後は悶々(もんもん)とした時間を過ごした。体調不良のため、1か月に及ぶ巡業で一度も土俵に上がれなかった。本格的な稽古を再開したのは昨年暮れ。調整遅れは必至の状況で矢後はもがいていた。

 立ち止まることのできない理由がある。一昨年の秋場所で十両に昇進したが、わずか2場所で幕下陥落という屈辱を味わった。貴景勝、御嶽海(出羽海)、朝乃山(高砂)、豊山(時津風)らの同年代の力士が幕内で躍進するなど、様々な要因が矢後のエネルギーになっている。特に大学時代の同級生で同じ尾車部屋に所属する友風の存在も背中を押してくれた。昨年の九州場所で新十両優勝を成し遂げた最高のライバル。「いい刺激を貰っています。切磋琢磨して頑張りたい。負けられないですね」。師匠の尾車親方(元大関・琴風)は「腰が高いという弱点があるだけに苦しむかもしれないが、前に出る相撲を貫いてくれれば結果はついてくる」と期待。

 幕内定着の先には北海道出身として大翔鳳以来、22年ぶりの三役昇進という目標がある。尾車親方は「当面はしこ名を変えるつもりはないが、三役に上がったら琴風が生き返ってくるかもしれない。決して永久欠番ではない」と明かした。「暴れて見せますよ。自分でも出来ると思っています」と矢後も気合をみなぎらせた。(今関 達巳)

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