稀勢の里、同世代・琴奨菊&豊ノ島と原点稽古 初場所へ教習所時代「思い出した」

非公開だった朝稽古後に取材に応じた稀勢の里(カメラ・小沼 春彦)
非公開だった朝稽古後に取材に応じた稀勢の里(カメラ・小沼 春彦)

 大相撲初場所(13日初日・両国国技館)で再び進退を懸ける横綱・稀勢の里(32)=田子ノ浦=が6日、東京・江戸川区の部屋で、同じ02年初土俵組の幕内・琴奨菊(34)=佐渡ケ嶽=、十両・豊ノ島(35)=時津風=と申し合いを行った。報道陣非公開ながら、旧知の両関取と15番ほど取ったもよう。7日に横綱審議委員会(横審)による稽古総見が予定されており、和製横綱は心地よい汗を流し、「昔を思い出した」と新年早々、初心に戻った。

 相撲人生の土俵際に立たされた稀勢の里が、同世代から心強い“激励”を受けた。この日の朝稽古に、百戦錬磨の琴奨菊(最高位・大関)、豊ノ島(同・関脇)が集結。師匠・田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)の意向で報道陣非公開とされたが、土俵では激しい申し合いが繰り広げられた。部屋の扉は閉ざされていても約1時間半、雄たけびは外まで漏れ聞こえた。

 稀勢の里は15番ほど申し合いをこなし、正午前に汗だくのまま部屋を出た。先月25日の番付発表後、他の部屋の関取と相撲を取るのは初めてで、「昔を思い出した。力を抜かず最後まで必死にきてくれた。いい稽古」と、すがすがしい表情で話した。

 今回の合同稽古は琴奨菊が「あの頃を思い出して」と発案し、豊ノ島が横綱に「一緒にやりましょう」と声をかけて実現した。3人とも2002年初土俵。新弟子が半年間通う相撲教習所時代から切磋琢磨(せっさたくま)し、番付を駆け上がってきた仲だ。

 中学から入門した稀勢の里は、高校出身の両関取との過去を思い返し、「教習所の時は2人が圧倒していた。歯が立たなかった。それでも必死だった」と猛稽古に明け暮れた10代の自分と重ね合わせた。

 初場所で稀勢の里と対戦の可能性がある琴奨菊は「教習所時代は誰が出世するか、という気持ちでいた」と懐かしみ、「今日は全部を出し切った。(横綱は)強いよ」と言った。度重なる大けがを乗り越えて先場所に十両復帰した豊ノ島も「肌を合わせたことが自分にはいい刺激になった」と、うなずいた。

 稀勢の里は右膝負傷で途中休場した九州場所後、横審から出された初の「激励」決議を受け止めた。7日は進退問題が再燃する中での稽古総見。窮地に変わりはないが、「昔以上に必死だった。楽しかった」と新年の原点回帰に気合十分だ。逆境を力に変える。(小沼 春彦)

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