【箱根駅伝】東海大、大会新で悲願の初優勝!MVP小松「パリ五輪狙ってみようかな」

チームメートから胴上げされる10区・郡司。東海大は平成最後の年に箱根駅伝初優勝を決めた(カメラ・安藤 篤志)
チームメートから胴上げされる10区・郡司。東海大は平成最後の年に箱根駅伝初優勝を決めた(カメラ・安藤 篤志)
8区、並走していた東洋大・鈴木(後方)を突き放し快走する東海大・小松。22年ぶりに区間新記録をマーク
8区、並走していた東洋大・鈴木(後方)を突き放し快走する東海大・小松。22年ぶりに区間新記録をマーク

◆報知新聞社後援 第95回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)復路(3日、芦ノ湖―東京・読売新聞東京本社前、5区間=109.6キロ

 平成最後の箱根路を制したのは“湘南の暴れん坊”たちだった。往路2位の東海大が10時間52分9秒の大会新記録で、46回目の出場にして悲願の初優勝を飾った。往路優勝の東洋大から1分14秒差で復路スタート、8区小松陽平(3年)が最古の区間記録を22年ぶりに破る快走で奪首した。青学大の5連覇を阻止。往路、復路とも優勝は他校に譲ったが、ブレーキなしで10区間を突っ走り、総合Vをしっかりとつかんだ。(晴れ、気温マイナス1・5度、湿度80%、南の風0・7メートル=スタート時)

 鳴りやまぬ歓声に東海大のメンバーは酔いしれた。初優勝のゴールテープを切って駆けてきたアンカーの郡司を、小松は最高の笑顔で出迎える。「本当に夢のよう。こんなに幸せなことがあっていいのかな」と充実感をかみしめた。

 チャンスを逃さなかった。7区まで連続区間2位と着実にトップの東洋大に迫った。8区小松は大学の拠点に近い平塚中継所を4秒差でスタートすると、東洋大・鈴木と並走。表情や動きをうかがいながら「ここならいける」と14・6キロ付近で仕掛け、一気に突き放した。運営管理車の両角速監督(52)が「(戦略がばれるため)スパートの指示はできない! 自分の勘で行け!」と任せるほど信頼する男は大役を果たした。最古だった1997年古田哲弘(山梨学院大)の記録を22年ぶりに塗り替える区間新で奪取。そして金栗四三杯(MVP)も手にした。

 周囲からは「おっとりしていて天然」と言われるが、根は負けず嫌い。1年時は30キロ走を完遂できず、人目をはばからず号泣した。前回箱根は秋に1万メートル28分35秒63と好タイムの自己記録をマークしたが「20キロは厳しい」(両角監督)と選考漏れ。登録外部員で箱根前の年末に行われる2万メートル記録会でも終盤、失速した。それでも「スピード強化の先に箱根がある」とひたむきに武器を磨き続けて、地道に距離も延ばし、初優勝メンバーに名を連ねた。

 “スピードの東海大”において、3年生は黄金世代と呼ばれる。関颯人や鬼塚翔太ら15年全国高校駅伝「花の1区」(10キロ)の区間上位6人中5人が入学。トラックで実績のある館沢や西川らもおり、今大会も10区間中7人が3年生。小松や郡司は目立たない存在だったが「黄金世代と呼ばれる以上、関や鬼塚たちと肩を並べられるように」と誓い、力を付けた。はい上がった2人が結果を出し、黄金世代一丸となって勝負を決めた。「今年勝てなかったら来年も勝てない」(両角監督)という戦力で5連覇を狙った青学大に3分41秒の大差をつけた。

 「速さを強さへ」を掲げたこの1年。夏合宿では恒例のスピード練習を一切行わず、トラックを30~40周走ったり、クロカン走などで泥臭く力を蓄えた。11月以降には3本のハーフマラソンをこなした。全区間8位以内とブレーキがなかったのは、強さの証しだ。小松は「4年間、両角監督を信じて頑張ると決めた。意識してなかったけど、今日の結果で(2024年)パリ五輪狙ってみようかな」と笑う。箱根から世界へ。小松をはじめ、その言葉を自分のことと感じられる手応えを得た初優勝になった。(太田 涼)

チームメートから胴上げされる10区・郡司。東海大は平成最後の年に箱根駅伝初優勝を決めた(カメラ・安藤 篤志)
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