前橋育英、連覇ならず 松本内定のFW榎本「サッカー人生は続くので、悔しさをプロになっても生かしたい」

前回王者の前橋育英が3回戦で敗退、涙をぬぐうエースの榎本樹
前回王者の前橋育英が3回戦で敗退、涙をぬぐうエースの榎本樹

◆全国高校サッカー選手権第4日 ▽3回戦 尚志2―1前橋育英(3日、浦和駒場スタジアム)

 前回大会王者の前橋育英(群馬)が3回戦で姿を消した。史上9校目の連覇を成し遂げることは出来なかった。

 開始直後から主導権を握るも、尚志の球際に厳しく、全員が豊富な運動量でスペースを消しにかかるプレーに苦戦し、攻めあぐねた。スコアレスで折り返すと後半9分、11分と続けて失点。同31分に1点を返したが反撃もここまで。試合終了の笛が鳴ると、前回大会決勝戦で決勝ゴールを決めたFW榎本樹(3年)らは、その場に膝から崩れ落ち涙に暮れた。

 サッカー部を指揮して37年目の山田耕介監督(59)は「(周りから連覇と言われて)そんなにうまくいかないのがサッカー。彼らの力をもう少し発揮させられなかったのは僕の責任です」と話した。

 昨年度の優勝メンバーの先発11人のうち、残ったのは榎本だけだった。当時の3年生が卒業した直後「抜けてしまった穴は大きかった」と主将の若月輝(てる・3年)は振り返る。新チームはなかなか結果を残せなかった。そこで、若月は前主将の田部井涼(19・現法大)に連絡し、打開策を見つけようとした。「たぶん優勝したチームの残像があって、自分(田部井)に似せようとしている部分があった。輝は輝のチームを作っていけばいいんだよと話した」。榎本からも連絡があり「あまり相談するタイプじゃないけど、チーム全体に関しての質問があった。考えているんだなと思った」。

 先輩の助言もあり「今年は今年、自分たちの代で初優勝しようという気持ち」(若月)と、思うようにいかなくても前を向いた。毎日、練習後のミーティングで意見交換の場を増やすなどし、チームは徐々にまとまり始めた。夏の高校総体は2回戦敗退と悔しい結果に終わったが、連覇の懸かる選手権の出場権を獲得した。田部井は「輝からの相談の連絡の回数がどんどん減っていったから、大丈夫だと思った」と、チームの変化を感じていた。

 それでも連覇の壁は高く、優勝候補はわずか2試合で終戦した。試合後、山田監督は「彼らはもっともっとやれる。サッカーはこれで終わりじゃない。大学、プロ、まだまだ続くから頑張れと言いたい」と話した。来季J1昇格を決めた松本に入団する榎本は「去年の優勝も今年の負けも全てプラスになった、思い出深い大会でした。これからもサッカー人生は続くので、この悔しさをプロになっても生かしていきたい」と、指揮官のエールをしっかり受け取った。

サッカー

報知ブログ(最新更新分)

一覧へ
NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請