【箱根駅伝】東京国際大・河野を救った恩師の声 1区転倒の元同級生「新井の分まで頑張れぇ」

東京国際大・河野は6区のスタートを切る
東京国際大・河野は6区のスタートを切る

◆報知新聞社後援 第95回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)復路(3日、芦ノ湖―東京・読売新聞東京本社前、5区間=109.6キロ)

 14位の東京国際大の河野歩(4年)は、こみ上げるものを抑えてタスキをつないだ。体調不良の菅原直哉(3年)の代役で託された2年連続の山下りは集団での一斉スタート。号砲を待つ間に頭をよぎったのが、1区でアクシデントに見舞われた浦和実の同級生、大東大の新井康平(4年)の姿だった。新井はスタート直後の接触で転倒し、左足首を引きずって完走した。同じ一斉スタート。「俺もポカやったらどうしよう」と不安が頭をかすめた。

 3度目の箱根路となったチームは過去2回とも8、9区でタスキが途切れており、目標は「途切れず、前へ」。ところが17キロ過ぎの函嶺洞門付近で左脚の筋肉がつり出した。かばって走ると右脚がピクピク。「万事休す」と思ったが、沿道から「新井の分まで頑張れぇ」と声がした。大声の主は浦和実の恩師、猪越義文監督だ。結果は昨年の区間8位から14位に落ちたが、気分は爽快だった。

 走ると戻してしまう逆流性食道炎を患い、迷った末に今年の箱根を最後に競技引退を決めた。就職先は真珠で有名な「ミキモト装身具」。過去最高の15位と芽が出てきたチームを、貝の中で長い年月をかけて育つ真珠に例えた。「今はまだ貝の中。いつの日か輝いてほしい」。後輩たちに人生で最高に輝ける瞬間を願った。(小河原 俊哉)

 ◆河野 歩(かわの・あゆむ)1996年9月17日、さいたま市生まれ。22歳。昨年6位通過した予選会では1時間3分をマークし、チームを2年連続3回目の箱根出場に導いた。2018年は6区区間8位。1万メートル自己ベストは29分17秒29。170センチ、51キロ。

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