【高校サッカー】浜松開誠館・青嶋監督、全国初戦の扉全力で開ける…新春インタビュー

都内の練習で指示を送る浜松開誠館・青嶋監督(左から3人目)
都内の練習で指示を送る浜松開誠館・青嶋監督(左から3人目)

 第97回全国高校サッカー選手権は12月30日に開幕。創部14年目で初出場する浜松開誠館は、あす2日、長崎総科大付(長崎)との初戦(午後0時5分開始、NACK5スタジアム大宮)に臨む。12月26~29日には県内で非公開の最終合宿を行い、順調な仕上がり。全国初采配となる青嶋文明監督(50)に選手権への思いを聞いた。(取材・構成 青島 正幸)

 ―いよいよ全国初陣。

 「現地入りするまでの調整は、可もなく不可もなくといった感じです。一部に故障者も出たが、県大会の先発組には大きな故障がなかったことが収穫です」

 ―先月末に行った4日間の非公開合宿について。

 「外部からの雑音がない集中した環境でコンディションを整えたかった。もう一つは学校が人工芝なので、全国大会に向けて天然芝を使った練習で、初戦の戦い方を確認したかった」

 ―どんなことを確認したのか。

 「チームの底上げと、セットプレーの練習に重点を置いた。30人登録していると、試合に絡める選手と絡めない選手が出てくる。常に18~20人を起用できるレベルまで引き上げるため、選手を毎日競争させた」

 ―県決勝後は、プリンスリーグでプレミア参入戦をかけたJFAアカデミー福島戦(0●3)など、1勝2敗と負け越し。

 「攻守とも戦える状態ではなく、どん底だった。相手に合わせてしまうプレーが多かった。とにかく県大会前の状態に戻ることから始め、先週ぐらいから少しずつ変化が出てきた」

 ―選手の絞り込みは?

 「スタートの8人ぐらいは決まっているが、それ以降の選手には絞り込みの状況を教えていない。全国大会は1試合5人交代で、上手に使わないと勝ち上がるのが難しい。本番直前まで競わせるつもりです」

 ―改めて、今季を振り返って。

 「充実したシーズンでした。トップチームの(県選手権)初優勝はもちろん、セカンドもプリンスリーグに次ぐ県ユースAリーグへ昇格。Cチームも県Cリーグ、中等部も東海リーグと各カテゴリーで昇格した。所属する全選手が試合に出場して成果を出したのは、成長した証です」

 ―成長できた要因は。

 「毎年少しずつ修正して練習に取り組み、挑戦してきた。1年を振り返って出てきた課題を盛り込み、逆に必要のなかった練習法を削った。これをやれば全国に行けるかという基準はないので、妥協せずに課題を克服し、すべての質を高めていくことに努めてきた」

 ―創部14年目で初の選手権。このチームは歴代最強ですか?

 「2年前に準優勝した時の方が強かったと思う。今年のメンバーは最強ではないが、過去で一番バランスが取れたチーム。そして、チームのために献身的にハードワークできる選手が例年より多くいますね」

 ―初戦の長崎総科大付について。

 「ビデオで見て、相手の戦い方はおおよそ理解できている。九州のチームらしく、球際で強さがあるサッカーを展開してくる。守備はマンツーマンで激しさがあり、静岡にはいないタイプですね」

 ―対策は?

 「特別なトレーニングは行わない。ただ、相手の特長を練習メニューに組み込んで、選手に意識付けさせている。相手のキーマンは(U―18日本代表MFの)鈴木冬一だが、他にもマッチアップした時は、すべてのポジションで劣勢となることが予想される。その点を考えると、ウチのキーマンは必然的に全員です」

 ―選手権での県勢は、3年連続で初戦敗退。

 「(全国は)県大会と違って主導権を握られる時間帯が当然増えてくる。その中でどういうことを選択していくか。相手のペースで試合を運ばせないため、経験豊富なDF山田梨功(3年)らを中心に、流れを読むことが重要になる。スタッフによるミーティングだけでなく、選手同士も話し合っている」

 ―監督自身も全国選手権を経験しています。

 「高校時代を思い返す時期もあった。サッカー観は変化し、自分が経験したことはあまり役に立たないと考えるようになりました。だから、選手に伝えることはありませんね」

 ―全国初采配です。

 「出場が決まってから、同じ代表校の(夏の全国総体8強)大津・古閑監督、米子北の中村監督などに、準備段階や本番までの選手の指導法など細部に渡りお話を聞くことができた。県内でも前回出場した清水桜が丘の片瀬監督から、エース白井(順大1年)を直前の故障で欠いたことについてのアドバイスでケガに対する予防策を教えていただき、すごく感謝しています」

 ―いよいよ、明日(2日に)本番を迎えます。

 「自分の中で、気持ちの高ぶりはまだありません。不調だった時期と比べて選手一人一人がファイトできる状況になってきた。2、3、5日(準々決勝までの)3試合を1セットに考えて調整してきた。まずは初戦突破に集中。2日の扉を開くことに全力を傾けます」

 ◆青嶋 文明(あおしま・ふみあき) 1968年7月12日、浜松市生まれ。50歳。清水商(現清水桜が丘)2年の1985年度にFWとして全国高校選手権優勝。86年に日本ユース代表に選ばれ、AFCユース選手権1次予選に出場。高校卒業後はヤマハ発動機を経て、92~95年に清水に在籍。J1清水のMF竹内涼、DF松原后ら7人のJリーガーを育てた。09年に日本サッカー協会公認S級ライセンスを取得。家族は妻と1男1女。

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