紀平梨花時代!ザギトワ破り浅田真央以来GPデビュー年V

グランプリファイナル初出場で初優勝を果たし、金メダルを手に笑顔を見せる紀平梨花(カメラ・相川 和寛)
グランプリファイナル初出場で初優勝を果たし、金メダルを手に笑顔を見せる紀平梨花(カメラ・相川 和寛)
フリーで華麗な演技を披露する紀平
フリーで華麗な演技を披露する紀平

◆フィギュアスケート GPシリーズファイナル 第3日(8日、バンクーバー・サンダーバードスポーツセンター)

 【8日=高木恵】女子フリープログラムが行われ、紀平梨花(16)=関大KFSC=がショートプログラム(SP)に続いてフリーも1位の150・61点をマーク。自己ベストの合計233・12点で平昌五輪金メダルのアリーナ・ザギトワ(16)=ロシア=を破り、初出場優勝を果たした。日本勢でGPデビューシーズンでの制覇は2005年の浅田真央以来の快挙で、ファイナル女王は村主章枝、浅田に続いて5季ぶり3人目。22年北京五輪での金メダルへ突き進む。

 表彰台の一番高い場所で、紀平は初々しく視線をキョロキョロと動かした。両脇には五輪金メダルのザギトワと元世界女王のトゥクタミシェワがいる。「全然、想像はしていなかったんですけど、練習を頑張ってきて良かったなと今は思う」。ロシア勢の5連覇を阻止し、憧れの浅田真央以来となるGPデビューシーズンのファイナル制覇。GPデビュー戦からの3連勝は日本勢初の快挙。フィギュアスケート界にニューヒロインが誕生した。

 冒頭の3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)は回転が足りずに両手をついた。そこから崩れないのが今季の紀平のたくましさ。「切り替えがうまくいった。後はほとんど悔いはない」。再び挑んだ大技はスピードに乗ったまま踏み切ると、2回転トウループをつけた連続ジャンプにした。ジュニア時代に失敗が続いても外すことなくこだわってきた最大の武器で、出来栄え点2・06点を稼ぎ出した。

 シニア1年目にして、指先まで神経が行き渡ったしなやかな身のこなしを見せる表現力は努力のたまものだ。バレエは小学6年生から週3度、週に1度はダンス教室にも通っている。ヒップホップからジャズ、クラシックまで幅広いジャンルのレッスンを受け、表現を磨いてきた。芸術面を評価する演技構成点は5項目中4つで9点台の評価を受けた。美意識が高く、幼い頃から母・実香さん(47)の化粧品で遊んでいた。13歳の頃には自分で試合用のメークをするようになった。

 自己管理も徹底している。女子選手は体の成長過程でジャンプの調子を乱すことが多いなか、体重管理アプリをダウンロードし、毎日記録。お菓子は一日100キロカロリーまでと決めている。口にするのはヨーグルト、食の健康にこだわる「タニタ食堂」のおやつ、チョコレートは1粒まで。食べたい盛りの年頃だが、スケートのために自分を律する強い意志を持つ。

 視線の先は06年トリノ大会の荒川静香以来の五輪金メダルに向いている。4回転を跳ぶロシアのトルソワ(14)が、来季はシニアに上がってくる。紀平も来季の4回転投入を視野に入れており、北京五輪は4回転1本とトリプルアクセル2本で勝負する覚悟だ。「北京オリンピックで優勝っていう夢があるのでモチベーションはすごくいい状態。それまで安定した成績が残せるようにしたい」。2022年につながる新時代が幕を開けた。

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