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【秋華賞】国枝調教師、アーモンドアイで史上初同一厩舎2頭目の牝馬3冠達成に「ホッとしたよ」

表彰式で白い歯をこぼした国枝調教師(右はプレゼンターの波瑠)
表彰式で白い歯をこぼした国枝調教師(右はプレゼンターの波瑠)

◆第23回秋華賞・G1(10月14日・芝2000メートル・京都競馬場、良)

 第23回秋華賞・G1は14日、京都競馬場で行われ、単勝1・3倍の圧倒的1番人気に支持されたアーモンドアイが衝撃的な末脚で差し切り、桜花賞、オークスに続き史上5頭目の牝馬3冠を成し遂げた。管理する国枝栄調教師(63)=美浦=は、10年のアパパネに続いて史上初となる厩舎2度目の偉業達成した。

 平成最後の秋華賞で、史上5頭目の3冠牝馬が誕生した。4角で外に持ち出されたアーモンドアイが、異次元の末脚で前を走る11頭を次々とのみ込んでいく。最後は逃げたミッキーチャームに1馬身半差。上がりは最速3ハロン33秒6。他馬が止まって見えたほどだった。

 「ホッとしたよ」。帯同した根岸助手や椎本助手が顔を紅潮させて喜びをかみしめるなか、国枝調教師からは安堵(あんど)の笑みがこぼれた。前哨戦を挟まない直行ローテ、まぎれが生じやすい初の京都内回りも、愛馬は難なくはねのけた。

 10年アパパネに続く牝馬3冠達成。同一厩舎から2頭目の誕生は史上初めてだ。仕上げに苦労しながら駆け上がった先輩牝馬とは違い、「この馬はレベルが違うのかも。八分くらいの仕上がりだったが、気のいい牝馬で大丈夫だと信じていた」と絶対的な強さを認めていた。レース前もいつも通り、ひょうひょうと取材に対応していた国枝師だったが、勝って当たり前の力があると信じるからこそ日々高まる緊張と重圧が、内面にあった。

 「昨日の夜、何を食べたかも思い出せないよ」と冗談めかして打ち明けたのは、1週前追い切りの前のこと。それでも「緊張は表に出さないように」と自らに厳しく言い聞かせた。「人の雰囲気が、馬に伝わる。俺を含めて、厩舎内の雰囲気づくりが競走馬育成には何より大事」。これが国枝厩舎のポリシーだ。

 夢は広がる。レース後は歩様が乱れる様子も見られたが「オークス後と同じで、熱中症のようなもの。脚元に問題はなかった」。火曜に帰厩する美浦でチェックを続けた上で「ジャパンC(11月25日、東京)も候補のひとつ。まだ余裕も感じさせる。名牝? そういう域に入っていける馬。いい夢を見せてくれるんじゃないか」と国枝師。シルクレーシングの米本昌史代表は「来年以降は世界へのチャレンジを考えてもいい。その資格はある馬だと思う」と語った。史上最短、キャリア6戦目での3冠達成は、伝説の序章に過ぎないのかもしれない。(川上 大志)

 ◆アーモンドアイ 父ロードカナロア、母フサイチパンドラ(父サンデーサイレンス)。美浦・国枝栄厩舎所属の牝3歳。北海道安平町・ノーザンファーム生産。通算成績6戦5勝。総収得賞金4億1719万9000円。主な勝ち鞍は桜花賞・G1、オークス・G1、シンザン記念・G3(18年)。馬主は(有)シルクレーシング。

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