【中村兼三の目】藤原、自分の柔道貫く姿勢は次につながる

◆柔道世界選手権 第5日(24日、アゼルバイジャン・バクー)

 第4日の藤原は常に前に出て攻める、自分の柔道をやるんだという姿勢は次につながる試合だった。阿部一二三と間近で接し、何をすれば世界で勝てるのかを見てきた経験も生きたのではないか。決勝は紙一重の部分で経験の差が出た。裏投げにいくところを、切り返されることはなかなかない。相手はレスリングなどの影響を受けて普通の柔道スタイルとは違うところがあり、対応できなかった。勉強になったと思う。

 男子81キロ級は永瀬貴規と若手の差がかなりあったが、この1年間で藤原が成長している。国内の争いは佐々木健志を含めた三つどもえになりそうだ。海外勢も層は厚いが、五輪王者も世界王者も敗れた。絶対王者が不在で、チャンスはある。

 女子63キロ級は田代が決勝で敗れたアグベニェヌ(フランス)、リオ五輪女王ティナ・トルステニャク(スロベニア)と他の選手の差がかなりあったが、日本人選手はティナには勝てている。あとはアグベニェヌを誰が倒すか。田代は組み際の技を使いながら自分の形にして、いいペースで仕掛けていた。負けはしたが、勝負できるレベルまで来ている。(96年アトランタ五輪男子71キロ級金メダル、旭化成監督、全柔連強化委員会副委員長)

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