塚原千恵子女子強化本部長、パワハラ「ない」 宮川の主張に「言葉切り取られた」

29日の会見で話す宮川
29日の会見で話す宮川

 宮川紗江のパワハラ告発を受けた日本体操協会の塚原千恵子女子強化本部長が30日、都内で取材に応じ「宮川選手の主張にはウソもある。高圧的な話し方はしていない」などと反論し、パワハラ行為を全面的に否定した。代理人弁護士によると、夫の塚原光男副会長と31日に書面で見解を表明するという。

 宮川選手が強化本部長から「五輪に出られなくなる」などと圧力をかけられたと訴えたことは、成績が振るわなかった際に「このままでは五輪に行けない」と奮起を促す意味で話したといい「言葉が切り取られている」とした。

 自らが指導する朝日生命への勧誘も否定。宮川に対する暴力指導が発覚した速見佑斗コーチを調査するため、7月の味の素ナショナルトレーニングセンターでの合宿から同コーチを外した際に「練習場に困るから(他に指導者がいる朝日生命も)使ってもいいと私の付き人から言った。親切心で勧誘するつもりはない」と話した。

 速見コーチが宮川を1時間以上立たせた場面も目撃しており「私のところに(暴力の)苦情が来たら責任者としてやらざるを得ない」と協会に迅速な対応を求めた。宮川が聞き取り調査で当初、暴力を否定したが「他の証言もあったので誘導はしていない」とし、コーチ4人、選手3人が証言したという。

 塚原本部長はテレビ朝日系「報道ステーション」の電話取材にも応じ、「私は普通に指導だと思ってます」とパワハラ行為を全面否定した。7月の合宿中に行った宮川への聞き取りを録音してあったといい、「それを聞き直して指導だと分かりました。ウチの人(光男副会長)はちょこっと二言言っただけ。合宿をやんなさいって言ったら『宮川グループでやります』。それじゃダメでしょ。暴力は自分がいいって言っても、ダメでしょって」と主張した。

 また、協会の行動規範として選手が会見などを開くには申請が必要とし、「許可なく言いたい放題。誤解や事実じゃないこともある。協会には自重するように指導していただきたいと言いました」と語気を強めた。

 ◆宮川が会見で主張したパワハラ発言

 ◆五輪に向けたプロジェクトへの参加を辞退すると、強化本部長から電話で「五輪に出られなくなるわよ」。

 ◆塚原光男副会長と、強化本部長に部屋に呼ばれ「(暴力は)あったよね? あったよね? 家族みんなでどうかしている、宗教みたいだ。私なら速見の100倍教えることができる。あのコーチはだめ。伸びない」。副会長からは「一番困るのはあなた。いますぐ(速見コーチと)関係を切りなさい」。

 ◆合宿中に「帰りたい」と伝えると強化本部長から「わがままだ」。

 ◆体操騒動の流れ

 ▼7月11日 速見コーチの暴力を目撃した第三者が、日本協会に報告。

 ▼7月22日 合宿中に、宮川が塚原千恵子・強化本部長と塚原光男副会長に呼び出され「暴力はあったでしょ?」と言い寄られ、「どうかしている。宗教みたいだ」と言われる。

 ▼8月15日 日本協会が速見コーチに対する処分を下したことを発表。

 ▼8月21日 宮川が代理人を通じ、「パワハラと感じていない」とコメント。

 ▼8月29日 宮川が会見し、協会からパワハラを受けたと“逆告発”。3時間後に日本協会が会見する。

 ▼8月30日 日本協会がパワハラ問題対策について緊急会議を開き、第三者委員会設置を決定。

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