根尾昂、まるで由伸!NEO二刀流で三塁打&1回完全投球…大学生も超高校級の才能に驚く

5回無死、中越えに三塁打を放つ根尾(カメラ・泉 貫太)
5回無死、中越えに三塁打を放つ根尾(カメラ・泉 貫太)
8回から5番手として登板し、1回を無失点に抑えた根尾
8回から5番手として登板し、1回を無失点に抑えた根尾
5回、俊足を飛ばし三塁に向かう根尾
5回、俊足を飛ばし三塁に向かう根尾

◆侍ジャパン壮行試合 高校日本代表3―7大学日本代表(28日・神宮)

 第12回U18(18歳以下)アジア野球選手権(9月3日開幕・宮崎)に出場する高校日本代表で、今秋ドラフト1位候補の大阪桐蔭・根尾昂内野手(3年)が28日、衝撃の日の丸デビューを飾った。大学日本代表との壮行試合(神宮)に「5番・右翼」で出場し、弾丸ライナーの中越え三塁打を含む2安打をマーク。投手としても1イニングを3者凡退に抑えた。試合には敗れたが、投打にわたって超高校級の才能を披露した。また報徳学園・小園(こぞの)海斗遊撃手(3年)は、8回にチーム第1号となる右越えソロを放った。

 神宮がネオ劇場と化した。6点を追う5回、先頭の根尾が初球の直球を捉えた。低い打球は、大学代表の中堅・辰己涼介(立命大)の正面へ。中堅ライナー―。誰もがそう思った打球は、ホップするかのように大きく伸びて、あっという間に頭上を越えていった。しかも、打球を追う辰己がわずかに体勢を崩したのを見逃さず、50メートル6秒0の俊足を飛ばして一気に三塁へ滑り込んだ。後続の一ゴロの間に生還し、高校代表に待望の初得点をもたらした。

 根尾「先輩方は素晴らしい投手ばかり。甘い球はそうは来ないので、1球で仕留めてやろうと思ってました。センターライナーかと思ったので、ラッキーでした。相手が目測を誤った? たまたまだと思いますけどね」

 謙遜気味に振り返った根尾に対し、驚きを隠せなかったのが、頭を越された辰己だ。走攻守三拍子がそろい“関西学生のイチロー”とも呼ばれる今秋ドラフト1位候補がまくし立てた。

 辰己「正面のライナーかなと思ったら、ぐんぐん伸びてきた。高校生で木のバットは不慣れなのに、あそこまで飛ばしたということにビックリして、ずっこけちゃいました。大学のトップでもそうない打球だった。自分たちは4年間、木のバットで練習してここまで来たのに、根尾くんの能力、対応力は素晴らしい。4年間練習してきたことが、バカらしく思えてきました」

 2回の左前安打を含め、木製バットを慣れた様子で使いこなしていたが、しばらく手にしていなかった。

 根尾「(昨年12月の大阪選抜での)台湾遠征で木製を使って以降、練習でもずっと金属バットだったんです。とにかく相手の一番速い球に打ち負けないように、センターを中心に打ち返していくイメージでやってます」

 合宿が始まって、まだ4日目。抜群の適応力で快音を飛ばしてみせた。

 打つだけじゃない。練習を含めて1年ぶりに守ったという右翼の守備を無難にこなすと、8回に5番手として登板。自己最速タイの148キロを計測するなど、1イニングを1三振を含む打者3人で料理した。

 根尾「甘い球を投げたら打たれるという危機感があって、1球1球、腕を振って投げました」

 高校球界のトップクラスが集う代表チームでの投打二刀流は、12年の大谷翔平(花巻東)らがいるが、極めて異例と言っていい。

 根尾「『やるか?』と言われるんじゃなく『やってほしい』という形で任されているので、チームに貢献できる最大限のことをやらせてもらってます」

 ズバ抜けたいくつもの才能を、日の丸のために発揮していく。(片岡 泰彦)

 ◆大学代表監督も驚いた

 ○…大学ジャパンの主将のみならず、根尾は敵将をも驚かせた。2回1死の第1打席では、大阪桐蔭の3年先輩で立大のエース左腕・田中誠也の外角直球を流し打ち。三遊間を破った。大学日本代表の生田勉監督(52)=亜大監督=は「乾いたバットの音で、高橋由伸(現巨人監督)を思い出しました」。亜大コーチ時代に目の当たりにした慶大の天才スラッガーを引き合いに出した。

 ◆ヤクルト・橿渕スカウトグループデスク「木製に変わっても打てるのは、バッティングフォームがいいから。柔らかさもある。(投手について)ほかの投手が苦しんでいる中で、3人で抑えられるのは大したもの。度胸がいい。常に平常心で出来ている。彼が一番いいのは、その心の部分なのかもしれない」

 ◆巨人・岡崎スカウト部長「いろんな可能性を持っている。木製(バット)の方が重く感じるから、いいスイングを出来ている。外野も、ピッチャーも、ショートも出来ちゃう。大したもの」

 ◆楽天・長島スカウト部長「左投手から2本打てるのは、右側の壁が崩れないから。木製は慣れ。今日もしっかり打てている。この大舞台で自分の間でプレー出来ている。魅力たっぷりの非常に楽しみな高校生」

 ◆根尾 昂(ねお・あきら)2000年4月19日、岐阜・飛騨市生まれ。18歳。河合小2年から「古川西クラブ」で野球を始め、古川中ではボーイズリーグの「飛騨高山ボーイズ」でプレー。中学時代にスキーで国際大会に出場した経験も持つ。大阪桐蔭高では1年夏からベンチ入り。最速は148キロ。高校通算30本塁打。177センチ、78キロ。右投左打。家族は両親と兄、姉。

5回無死、中越えに三塁打を放つ根尾(カメラ・泉 貫太)
8回から5番手として登板し、1回を無失点に抑えた根尾
5回、俊足を飛ばし三塁に向かう根尾
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