【南神奈川】横浜V3!万波中正、由伸&松坂超えた143M特大弾

3回に特大の本塁打を放った横浜の万波は笑顔で主将の斎藤(左)とハイタッチ(カメラ・泉 貫太)
3回に特大の本塁打を放った横浜の万波は笑顔で主将の斎藤(左)とハイタッチ(カメラ・泉 貫太)
横浜スタジアムで主な高校生が放った140メートル超弾
横浜スタジアムで主な高校生が放った140メートル超弾

◆第100回全国高校野球選手権記念南神奈川大会 ▽決勝 横浜7―3鎌倉学園(29日・横浜スタジアム)

 ハマの大砲が、甲子園に帰ってくる。南神奈川で決勝が行われ、優勝候補筆頭の横浜が鎌倉学園を7―3で下し、同校初の3年連続出場を決めた。今秋ドラフト候補の4番・万波中正(まんなみ・ちゅうせい)一塁手(3年)が、横浜スタジアムの左中間席最上段に飛び込む推定飛距離143メートルの特大弾を放つなど、今大会はともにチームトップの2本塁打、12打点と大活躍。1年夏に甲子園デビューを飾りながら、打撃不振で一時低迷した未完の大器が、第100回の記念大会で主役に躍り出る。

 金属バットの轟音(ごうおん)とともに、打球は横浜スタジアム左中間最上段の看板下に着弾した。2点リードの3回無死二塁。「打った瞬間入ったと思いました。本大会では一番感触が良かった」。高校通算40号は、推定143メートルの超特大2ランだ。表情は崩さず、ただ、気持ちよさそうにダイヤモンドを一周した。

 幾多の名勝負が繰り広げられたハマスタでも、このどデカさは一級品だ。桐蔭学園・高橋由伸(現巨人監督)や、横浜・松坂大輔(現中日)は140メートル弾。東海大相模の大田(現日本ハム)の145メートルには及ばなかったが、プロでも活躍する選手に引けをとらない打球だ。初回1死一、二塁では、中越えに決勝の2点二塁打。3安打4打点の大活躍で昨秋の県大会準々決勝でコールド負けを喫した雪辱を果たした。

 苦難の道のりだった。1年の夏。同球場のバックスクリーンを直撃する特大弾を放ったが、昨夏の神奈川大会決勝(対東海大相模)では屈辱の5三振。自らの打撃を見失い、4番を打った昨秋も不発。その後の練習試合では7番に降格するなど、暗く、長いトンネルに入り込んだ。

 年明けには、レギュラークラスにだけ許される寮生活も剥奪され、都内の自宅から片道90分かけての通学を強いられるようになった。今春の関東大会では当初、メンバー外(けが人が出たことで開幕直前にベンチ入り)。同大会では守備固めとして出場するシーンもあったほどだ。

 どん底に沈んでいた頃、平田徹監督(35)の助言で目が覚めた。「物事をシンプルに考えるようにしなさい」。どうすれば力まずに、バットに力を伝えられるか―。たどり着いたのは、重心を低くし、膝を内側に絞るすり足打法。高めのつり球に手を出さなくなり、確実性が劇増した。最後の夏も大会直前の登録変更でベンチメンバーに滑り込んだ。

 6番でスタートした今大会は、途中から4番昇格。23日の準々決勝・立花学園戦では再びハマスタでバックスクリーン弾。右投手から打ったこの一発は、外角低めの球をすくい上げたもの。鮮烈デビューを飾った時と同じ背番号「13」が、2年の時を経て強烈な輝きを放っている。

 夏の神奈川大会では同校初となる3連覇を成し遂げたが、まだゴールではない。昨夏の甲子園は秀岳館(熊本)に初戦敗退。「3年生との夏を少しでも長くしたい」。聖地での戦いに死角はない。(増田 寛)

 ◆プロでは? 今年5月11日のDeNA戦でヤクルト・バレンティンが左翼場外にライナーで消える150メートル弾。DeNA・筒香は16年7月12日の中日戦で右中間の場外に155メートル弾。また、15年6月3日のDeNA戦では、ソフトバンク・柳田がスコアボードの右上部を直撃する150メートル弾。

 ◆万波 中正(まんなみ・ちゅうせい)
 ★生まれとサイズ 2000年4月7日、東京・練馬区生まれ。18歳。コンゴ人の父と日本人の母を持つ。190センチ、88キロ。右投右打。
 ★球歴 小学2年で野球を始める。中学では東練馬シニアで投手、外野手。同シニアで3年時はエースとして全国4位。高校では1年夏、2年夏に甲子園出場。投手としても149キロをマーク。
 ★読書家 読書しながら電車通学。最近では孫子の「兵法」を読了。
 ★驚異の身体能力 中学時代は陸上部にも所属しており、1年時に100メートル障害で都大会2位。3年時は砲丸投げで全国大会出場を果たす。

3回に特大の本塁打を放った横浜の万波は笑顔で主将の斎藤(左)とハイタッチ(カメラ・泉 貫太)
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